【祠】

日本には古来から神様を祭る

祠・・・というものが存在する

日本全国どこの町にも・・・

祭られた神様はいろいろ

あなたの町にある祠は誰を祭っていますか?

゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆

「なぁ、祐二・・あそこにある祠

何が入ってるのかな??」

「え?・・・祠?

わかんねぇよ、そんなの・・・

なんで?」

「ぅん・・・うちのじっちゃんがさ

この間話してたんだけど、あの祠

昔から言い伝えがあるんだって」

「言い伝え?・・・高志、お前そんなこと

信じるのかよ(笑)」

「別に、信じてる訳じゃねぇけどさ

なんか気になるじゃん・・・

お前知ってるかなって思って・・・」

「おれが?・・・そんなん

知る訳ねぇだろ」

「そっか・・・おまえんち

昔からの家だろ

なんか知ってるかと思ってさ・・・」

僕と高志はチャリに乗りながら

そんなことを話していた

(知ってるさ・・・)

内心そう口にする僕が居た

決して口外してはならない

そう言われている言い伝え・・・

「よいか、祐二

これはこの家の者以外誰にも知られてはならないこと

興味本位であの祠の扉を開ける者が

おるやもしれん

万が一、扉が開かれたとき

それを封じることが、我が家に与えられている

定めなるぞ」

僕がまだ幼い頃、爺さんに言われた言葉・・・

数年後、爺さんは他界し

その役目は父に引き継がれた

家の役目は扉から出るものを封じること

その扉が開かれぬよう見守るのは

隣に居る高志の家の役目・・・

おそらく高志にも言い伝えは伝わっているはず・・・

高志は何を考えているんだ・・・

チャリをこぐ高志の横顔を見ながら

僕はその真意を図ろうとしていた

その夜、なかなか寝付けず

夜中に眼を覚ました

どうしても昼間高志が言っていた

言葉が耳から離れない

(あいつ・・・ひょっとして・・・)

そう思ったとき

離れから読経が聞こえてきた

親父だ・・・今頃なんで・・・

布団を跳ね除け

離れへ向かった

中央にある祭壇から高々と燃え上がる炎

その前で読経を唱える親父・・・

「父さん!」

「祐二!・・・祠へ向かえ!!

何者かが開こうとしている・・・早く!!」

僕はチャリを飛ばした

(高志・・・だめだ・・・開けちゃダメなんだ)

祠のある付近が赤く照らし出されていた

(高志・・・)

親父の読経は時間稼ぎにしかならない

隔世遺伝で力を授けられた僕しか封じられない

(高志・・・だめだ・・・開けるな!!)

鳥居まで来たとき

祠の前に立つ人影が赤く照らし出された闇の中に

浮かんでいた

チャリを放り投げる

「高志!!!」

その影が振り向いた

・・・

そこには高志の面影は無かった

「憑かれたか・・・」

・・・

祠は開かれた

僕と高志の戦いが始まった・・・