【月】


月・・・MOON・・・

太古の昔から、月にはさまざまな言い伝えが存在している

それぞれの国で、はたまたそれぞれの家で・・・


・・・・・


「ねぇ、あなた。あれ・・・見て・・・」

「・・・ん?なに?」

「あれよ・・・あの月・・・」

「月?・・・どれ・・・」


1999年7月 午後9時半

あと5ヶ月ほどで20世紀も終わろうとしているとき

それは起こった・・・


赤く・・・いや、鮮血のごとく赤く染まった月

誰が見ても、不気味な様相を見せる月


・・・・・


世間では、「ノストラダムスの大予言」が、

その信憑性の確かさを含め話題となっていた


『1999年・7の月  恐怖の大王が舞い降りる』


本当か、嘘か・・・

舞い降りるのは何か??

核兵器か?未知なる病原体か?はたまた天変地異か?

専門家を交え、さまざまな議論がなされていた

1995年・・『惑星直列』

1997年・・『グランドクロス』

そして、1999年・・『恐怖の大王』

この3つが、ノストラダムスの世紀末の主たる予言だった

その『恐怖の大王』を治める者・・・

『東にある、日、出ずる国の王子』

ヨーロッパから見て、東の日、出ずる国とは

現在の日本・・・

そう、議論されていた・・・


・・・・・


いぶかしげに隣にいる夫の顔を覗き込む妻

「ねぇ・・どうして黙って・・・」

妻の顔が凍った

月の灯りで真っ赤に染まった夫の顔

唇が割れ徐々に伸びる犬歯

口元は裂け耳まで達するかのごとく

肉が千切れていく

妻は声が出なかった

やがて、夫は妻のほうに顔を向けた

・・・

惨劇の幕は上がった

邪教の中でしか存在し得なかったもの・・・

『悪魔』

世界各国に秘かに存在する『黒魔術』・・・

その中では、世界の覇王として

崇め奉られていた存在・・・

『黒魔術』には、『月』は特別なもの

月の持つ魔力が『黒魔術』の源・・・

世紀末を向かえ

その魔力はMAXの力を放出した

瞬く間に、その惨劇はヨーロッパを支配した

・・・

時を同じくして

東京にある、ある祠に異変が起こった

奉られていたもの・・・

それは、その昔その地に独立国を

創設しようとし惨殺された『平 将門』だった

その首塚を移設しようとする時

災いは起こり、人々は静かにそれを見守っていた

時を経て、それは日本、特に関東圏の守り神として

崇め奉られていた

その、将門が現代の地に蘇ったのだった


西と東とに時を同じくして現れた覇王・・・


両者とも、月の魔力を生業としていた


・・・・・


『月』に、新たな言い伝えが加えられた・・・

だが、この言い伝えを

伝える人がその後存在したかどうか


定かではない・・・・・




え?「じゃ、これを書いているのは誰?」って?


そうでした・・・自己紹介していませんでしたね


改めまして、「ミシェル・ド・ノストラダムス」です


今、『諸世紀』という本の執筆中なんです


そう、あなたがたが後日『ノストラダムスの大予言』


と、騒いだ本・・・ですよ。


あしからず。(笑)