「え?あれって?」夕焼けに見とれていた隆弘は返した

「ほら、あそこ…丘の上に誰か立ってるだろ…」と、僕

その指先を見る隆弘

「あぁ…あれか、わかんねぇけど最近見かけるぜ」

隆弘の話では、最近急に見かけるようになったらしい

「裕之、あんまりかかわんねぇほうがいいぜ。あんまいい評判きかねぇ…」

・・・・

数日後、僕は丘へ登った・・・どうしても気になったからだ

なぜ気になったのか、当時はわからなかった

おっちゃんの話が現実になるまでは・・・

おっちゃんの小屋は、間もなく見つかった…恐る恐る近づく僕

・・・

「誰だ!!」突然僕の後ろで声がした

驚いて振り向くと、おっちゃんがいた

「あ…あの・・・」しどろもどろになる僕

「…まぁいい、入れ」

何事も無かったかのように小屋へ入るおっちゃん

「何してる!入らんか!」小屋の中からおっちゃんの声がした

「は・・・はい」

小屋へ入る僕・・・そして、おっちゃんから聴いた話

当時の僕は(やっぱ、隆弘の言ったとおり変なやつだ・・・)そう思った

おそらく当時その話を聴いた全ての人がそう思ったに違いない

それからさらに数日後、隆弘の部屋にいた僕は

隆弘からほぼ同じような話を聞くことになった・・・

198011月の終わりのことだった

・・・・・

高校卒業まで、残り4ヶ月

隆弘は就職が内定し、僕は専門学校への入学を目指していた頃

・・・・・

隆弘の話を聴いてから2週間後の12月中旬

おっちゃんはいなくなった・・・

いや、消えたといったほうが適切だろう

12月下旬、中南米で季節はずれの台風の発生が起き・・・

そして、ソ連で原子力発電所からの放射能漏れ・・・

ヨーロッパでは過去類を見ないほどの大型の地震の発生・・・

ここから世界の情勢は一気に変化を始めた