毎年のことだけど、冬が訪れる


毎年のことだけど、冬になると思い出す・・・


当時僕は小学1年になったばかり、父親の仕事の関係で


北海道の根室にいた


流氷を見た・・・ゴーン ガシャ と氷と氷がぶつかる


海が真っ白の氷に覆われる・・・隙間なく


僕たちは浜辺の小高い土手の上でそれを見ていた


何人かの男性が流氷の上に乗って歩く


氷の上に人が乗る・・・当時の僕の中では画期的なことだった


母に聞いた 「沈まないの?大丈夫?」


「大丈夫だよ、あの氷すごく厚いの。だから人が乗っても沈まないのよ」・・・と


僕も乗ってみたかった


数日後、学校で先生から連絡があった


「みなさん、流氷が来ているのは知っていると思います


ですが、絶対に乗らないでください。流されてしまいます」・・・と


どこかの小学生が流氷に乗って、沖まで流されてしまったらしい


警察とかで無事保護されたらしい


流氷が届くと、TVでニュース等で流す


でも、実際見ると、その姿と音はちょっと怖いくらいに感じる


かれこれ40年近く昔の話になるけど、その印象は今も残っている


見渡す限りの海が、氷で覆われる・・・海水の姿なんか見えない


僕の住んでいた「光洋町」の道路には、当時散水設備が施されていた


道路に雪が積もることはなかった


その中をよく母と近くの銭湯へ行った記憶がある(家には風呂がなかった(笑)


根室は北海道の東の端に位置する


海岸まで出ると、国後・歯舞・積丹・・・あとなんだっけ(笑)例の4つの島が見える


よく聞かされた・・・「あそこにも日本の人が住んでるんだよ、でもなかなか帰れない」って


当時の僕には、その意味が良く判らなかった


根室は海沿いだから、あまり雪は積もらない


それでも50cmくらいは軽く積もるんだけど・・・


ある朝、父が玄関でバタバタ動いていた、眠い目をこすりながら「どうしたの?」


玄関の扉を雪が塞いでいた・・・150cmは積もっていただろうか・・・


父はその雪をかき、僕の内の前に小さなゲレンデが出来た


竹の先をあぶって曲げて両足につけ、そのゲレンデをすべる・・・竹スキー


その時は、それぞれの家の前に「かまくら」が出来ていた


子供たちはその中で、甘酒を飲んだりみかんを食べたりいろいろ・・・


その冬、我が家に「テレビ」が届いた・・・もちろん白黒テレビ


当時のTVは、真空管方式・・・画面にはプラスチック製のカバーがかけられていた


僕はとても不思議だった・・・「この人たちはどうやってこの小さな箱の中に入ってるんだろ?」


当時真剣に悩んでいた記憶がある(笑)


毎年冬が訪れ、TVで数々の風景が映し出されると、決まって根室を思い出す


八戸(青森)・根室(北海道)・館山(千葉)・昭南町(千葉)・・・


僕が幼稚園から中学2年までの時間を過ごしてきたところ


死ぬまでに、もう一度この土地を訪ねてみたい・・・


母と共に・・・そして、今は亡き父の遺影と共に・・・