暗闇に燦然と輝く月・・・
だが、今夜の月は雲に隠れた
高台に立ち街を見下ろすジーザス・・・
不敵な笑みをたたえ、コートを翻し歩き始める
・・・・・
「なぁ、エイミー今夜つきあえよ」
「だ~め、今日はママのバースディなんだもん。家に帰らないと」
「なんだよ・・そんなのいいだろ・・・な」
「・・ん・・もう・・・アンディったら・・・」
町外れのBAR・・・
その暗がりでキスをする二人
近づく人影・・・
ジャリジャリと靴音が響く
「・・ん?・・・おい!なんだてめぇ、見てんじゃネェよ!」
アンディが人影に向かい楯突く
「おい・・・その女、おれによこせ」人影が言う
「・・なに?・・・てめぇ酔っ払ってんのか!?ふざけんじゃねぇよ!!」
飛び掛るアンディ・・・
その身体が宙を舞った
たたきつけられるアンディ・・・
恐怖に声も出ず、ただ脅えるエイミー・・・
「名前は?・・・」
「・・・エイミー・・・」
「そうか・・エイミー・・・」近づく人影
暗がりの中、エイミーの身体は人影の中に吸い込まれた
・・・・・
「おせぇな、アンディのやつ・・・」
「ふん、どうせエイミーといちゃついてやがんだよ・・ほっとけ!」
「・・・あぁ・・・でもよ、遅すぎネェか・・・」
「あぁ?・・・だったら見てこいよサム」
店の扉を空け外へ出るサム
辺りを見回す・・・ふと目線が止まる
店の角の暗がりから見える足首・・・
近づくサム・・・暗がりを覗き込む・・・
「あ”!!」
腸を食いちぎられたアンディ・・・
その先に力なく倒れているエイミー・・・
そのエイミーの姿を見たサムは腰を抜かし倒れた
エイミーの身体は干からび骨と皮だけに変わっていた
「・・あ・・・あぁ・・だれか・・・だれかー!!!」
・・・・・
その日からロンドン郊外の町に繰り返される殺戮
被害者は全て若い女性だった
地元の警察だけでは対応できず事件はロンドン警視庁(スコットランドヤード)の手に移った
郊外の町からロンドンへその事件は移った
後日名づけられた「jack the ripper」日本語訳「切り裂きジャック」
犯人はその後逮捕された・・・表面上は・・・
だが、真相は犯人のめぼしがなくスコットランドヤードとしての面目から
犯人を作り上げたものだった
連日新聞を賑わす事件
街角のカフェテラスでそれを読むジーザス
「さて、次はどの街へ行こうか・・・」
新聞をたたみ、コインをテーブルに置きジーザスは立ち上がった
タクシーを捕まえ乗り込む
「お客さん、どちらまで」
「ロンドンヒースロー空港」
「はい」
走り出すタクシー
悲劇の幕は開いた・・・