僕の横で、安らかな寝息を立てる絵里
さっきまで、互いの身体を貪りあっていた二人はもういない
静かなときが流れていた
絵里の寝顔を愛おしく感じる
冷蔵庫からコーラを取りベッドへ戻る
絵里が目覚めた「・・・ん・・・あたしにも・・・」
口移しで絵里に飲ませる
合わさった唇の隙間からこぼれるコーラ
絵里の胸へ伝う
その流れを唇で追う
・・・
「絵里・・・時間大丈夫?」
「・・うん・・そろそろ帰らなきゃ・・・」
「・・・ねぇ、shu。・・また・・・逢えるよね・・」
「あぁ・・逢えるよ・・っていうか逢おうね」
「うん・・・」
互いの唇を求める
舌が絡む
・・・
今日こうして逢う事も二人にとっては苦心の賜物だった
今度逢うときって・・・・・いつになるのか・・・
これが最初で最後になるかも・・・
そんな想いが二人の心の片隅にあった
互いに家庭をもつ身
やはり罪の意識はある・・・だけど、逢った
身体を重ねた、求め合った、互いの身体の隅々まで愛した
誰にも言えない
友人にも・・・・
もちろん・・・・・家族にも・・・
二人だけの秘密
・・・
二人でシャワーを浴びた
今日最後の欲情があった
すすり泣くような喘ぎを上げる絵里
髪を、耳を、首筋を、乳房を、僕は絵里の身体の全てに口付けをし
そして、愛した
その愛にこたえるかのように喜びの喘ぎを上げる絵里
狂おしいほどに求め合う二人
だが・・・終焉のときは訪れる
シャワーを出、鏡に向かう絵里
その背中に唇を這わす俺
鏡の中の絵里が変わっていく
一人の女性から、一人の妻へ、そして・・・母へ
その変化に寂しさを憶えながら、僕は身支度を始める
会計を済ませ部屋を出る
車に乗り込む前、互いの気持ちを確かめ合うかのように抱き合う
「・・・・・帰ろうか・・」
「・・・・・うん・・」
絵里はキーを回した・・・