血生臭い・・・。
その異様な匂いで僕は目覚めた。
(ここ・・・どこだ?。俺、なんでここにいるんだ??。あれ・・・?、俺・・だれ???)
記憶が無い。頭の中が混乱している。
無意識のうちに立ち上がった僕は、その血生臭さの中歩き出していた。
足元に転がる、腕・脚・・・頭・・・ (なんだ・・・これ・・・)
だが、不思議と恐怖感は無かった・・・ (・・・見られてる) そう感じた。
無数に転がっている人体の破片・・・引き千切られたような切断面・・・毟り取られたような歯型・・・
辺り一面の血の海。
僕の足は自然と動いている。(俺・・・どこいくんだろ?)
ふと、気配を感じた。立ち止まり辺りを見回す・・・
座り込む人影・・・そう、人影に見えた。脚が動き出す。
一歩一歩、その人影に向かって僕は歩いている・・・まるで導かれるように・・・
近づくにつれて、その影は何か動いている。
僕の脚は止まった。
(食べてる・・・)
そう、その影はバラバラの人体にむしゃぶりついていた。肉を引き千切りさも美味そうにムシャムシャと・・・
「よう、来たか」 突然その影は言った。 なぜかその声に聞き覚えがあるような・・・
「待たせたな・・・あれからどれくらい経つんだ」僕の口が喋っている。
「・・・そうさなぁ、3000年くらいか・・・」その影が答える。
「・・・しかし、お前相変わらずよく食うなぁ。(笑・・・」 「しょうがねぇ、いくら食っても減りやしねぇんだからよ・・・この、人間ってぇやつぁ。まいるぜ」
「まぁな、それが人間ってぇやつだ。」
「・・フ・・ところでよ、ミカエル、お前何しに来た・・・」その影は動きを止め、押し殺した声で言った。
「何しに・・・ってか・・・そうさなぁ、てめぇを殺しに来た。ってところか・・」僕の中で意識が動く。
「・・・ほぅ。殺しにってか・・・」そういうとその影はゆっくりと立ち上がり振り向いた。
耳まで裂けているかのような口、その口から滴り落ちる血・・・
「・・・大天使ミカエル・・・てめぇマジでいってんのか・・・」
「・・フ、あぁ大マジだ。冥王サタン・・・」
僕の中で、封印されていたミカエルの意識が蘇った
天界と冥界の戦い・・・ 勝利は天界だった・・・
だが・・・その為に人間は全て殺されたはず・・いや殺したはず
冥界のやつらは、その後始末をしているだけだ。
その後、新たな命を与えた人間はすさまじい勢いで増え続けた。
その度に、俺たち天界の使者が人間界に入り指導者として人間を殺してきた
戦争を起こし、時には独裁者となり・・・
冥界のやつらが食らった人間は、新たな生命を与えられ復活する。やつらはそれを知らない・・・
だが、もういい。
人間は完全に抹殺することになった。その為には冥界のやつらを・・・
天界と冥界。もともとは一つだった・・・俺とサタンももともとは一つ・・・
最初に地上に降りた俺は、その頃の人間に知恵を与え、言葉を与えた。そして神の存在を・・・
当時の俺の名前・・・イエス・キリスト
「・・・いくぞ。サタン」
「ミカエル・・・てめぇに俺が殺せるか・・・」
「・・・あぁ、殺す。」
今宵のお話はこれで終わり
ではまた、次回作にてお逢いしましょう。 devill でした。