不完全燃焼気味・・ | la vie en rose

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「楽園」 宮部みゆき

上下巻をいっきに読みました
「模倣犯」と同じ手法で 主人公の綿密な取材を経て
事件の全貌が明らかになっていく という 
読み出したら 途中でやめられないおもしろさがありました
「模倣犯」から9年もたったんですね
時代が変容し
取材の方法や巷の流行 共通する登場人物の年齢などの細かな描写に
自分自身この9年に思いを馳せたりしました
(9年前にこれ読んだ時は 若かったですね~)


で この「楽園」なんですが・・
不完全燃焼気味というのは 
「自分の娘が埋めてしまった女性はどうするの?」という疑問なんです
どうしても釈然としないんです

家族は突然消えた我が子が帰ってくるのをいつまでも待っているものでしょう?
時効を迎えようが関係ないですよ


我が子が償いようのない犯罪を犯したとき
その子が一人っ子なら 何もかもを失うことと引き換えに
一緒に罪を償えます
ですが 兄弟姉妹がいた場合は
残された子どものことを考えてしまいます
そこらへんの親の心情はよくわかります

だけど
作者は 主人公の口を通して言わなければいけなかったんじゃないかなと思う
罪は償わなければならない  と
我が子の過ちを正すのが親の役目なのだから  と


物語はノンフィクションです
現実はもっと複雑です
だからこそ 理想を書かなければ 犯罪小説の意味がわからなくなってしまう