PS3 アルトネリコ3 レビュー
ジャンル:RPG
プレイ時間:約120時間
プレイ状況:本編四周クリア プラチナトロフィー獲得済
■構成
基本は視点固定のMAPを進んでいく比較的オーソドックスなRPG。
他のRPGと決定的に異なっているのはヒロイン達との多彩な恋愛要素と
本作のメイン要素ともいえるヒュムノス(音楽)。
世界を救う旅をしつつも意中のヒロインとの仲を深め
最終的に恋愛を成就させることも大きな目標の一つ。
本作特有の独特な世界観は健在。
西欧風ではないオリジナルSFファンタジーは魅力的。
本シリーズ用にオリジナル言語が作成されているあたりからも
世界観の組み立てに力を入れていることが見て取れる。
機種をPS3に移したことによって3Dによる表現が増えた。
2Dの立ち絵、一枚絵もHDになったことで綺麗に見えて○。
■キャラクター
主人公とメインヒロイン2人+1人を主軸に多くのキャラクターが物語を彩る。
どのキャラも個性的で一度覚えたらなかなか忘れられない存在感を放つ。
主人公のアオトは非常に素直且つ熱い性格でお手本のような主人公っぷり。
まったくと言っていいほど嫌味がなく、好感が持てる。
メインヒロイン2人は一つの体に4人が住んでいるという多重人格設定。
後半に出てくるもう一人のヒロインも別の人格を宿しているので
4+4+2で計10人分もの人格が登場する。
ツンデレ、ドMなどバリエーションが豊富且つ実は全員性格が良い。
ヒロインの精神世界にダイブすることで内面的なモノも見えてきて感情移入してしまうこと必至。
ただし人数が多過ぎる弊害か掘り下げが浅いキャラもいる。
サブキャラクターも巨漢女子ミュートや罵るために生まれてきたハーベスターシャ様など
曲者揃いで一筋縄ではいかない。
トークマター、調合によるキャラ立ても毎度のことながらうまい。
■ストーリー
シリーズ最終章を飾るに相応しい壮大な展開。
主人公アオトが田舎の鳶職からヒロインを守りたいと想う気持ちを経て
世界を守るに至る過程がわかりやすく、且つ素直に描かれている。
ネタバレになるので詳しくは書かないが終盤の件が少々アッサリし過ぎている気も。
■戦闘
いろいろと惜しい。
3D戦闘を採用したことで画面を縦横無尽に動けるようになったがあまり活かせてない。
ただただ広くなっただけになってしまっている。
前衛は通常攻撃によるコンボ→必殺技と繋いでダメージを与えていくのだが
必殺技による特徴があまりなく、単調になりがち。
空中への打ち上げ→エリアルや技ごとのはっきりした特殊効果が欲しかったところ。
後半になればなるほど敵のHPが増え、前衛の攻撃力が追いつかなくなる為
ゲージ溜める→後衛(ヒロイン)による詩魔法で一掃のワンパターン可してしまうのも考え物。
ヒロインが敵の攻撃に晒されてしまった場合、助けに入るブローというコマンドがあるが
どれだけ離れていても一瞬で助けられてしまうので緊張感が足りない。
脱げば脱ぐほど強力になるパージシステムはおもしろい。
一気に服を脱ぐ多段パージはムービーが変わる3段パージ以外使いどころがない。
コンフィグでsixaxisを振らなくてもパージできる設定が欲しかった。
周回プレイ前提なだけにフリップスフィア以外の詩魔法に演出カットが欲しかった。
戦闘中アイテムや超必殺技を使うのにいちいちメニューを開かないといけないのは×。
テンポを損なう。特にアイテムは一個使うたびに戦闘画面に戻されてしまうので面倒くさい。
L1L2R1R2をすべてパージに割り当ててしまったことで
戦闘デザインの幅が大きく縮まってしまっているように思える。
ワンボタンでパージ発動→レベル選択をできるようにし
リアルタイムでアイテムや超必殺技を発動できるようにしたほうがよかったのではないか。
■調合、トークマター
各種アイテムの調合やヒロインとの会話「トークマター」に加えPTメンバーと談笑できる
PTマターが追加されて、プロットはさらに膨大になった。
調合は各ヒロインによって会話内容が異なり、すべて見るだけでも一苦労。
ただどの会話もキャラの性格がよく出ていてすべて見たくなる魅力がある。
■サウンド、音楽、ボイス
今までのシリーズに比べヒュムノス(詩)のバリエーションが大幅に増えて賛否両論。
個人的には攻めの姿勢が見て取れて好感が持てる。
もちろん今までのような壮大な詩もあり。
KOKIAの起用も世界観にバッチリハマッていて大当たり。
戦闘中に音楽が可変していくR.A.Hシステムは力が入っているのはよくわかるのだが
音質を変えられるヒューマ(妖精みたいなもの)の強さにばらつきがあるため
最終的には似たり寄ったりの曲編成になってしまうのが残念。
基本的な部分は出来上がってると思うので次回作以降うまく組み込んでいただきたい。
ボイス面では各キャラクターに命を吹き込む声優さんが非常にうまい。
特に主役アオトの熱い演技や多重人格四人分を一人で演じてしまったヒロイン役は必聴。
動きのない一枚絵でもしっかりと物語に入り込ませてくれた。
■グラフィック
3Dのキャラクターグラフィックは頭身が低く好みが分かれる。
全体的にモーションが足りない、またはおかしい場面が多い。
2Dの立ち絵を表示せず、3Dキャラクターが芝居をする場面は動きが足りず
口パクもおざなりな為重要なヒュムノスを詩う場面が安っぽく見える。
先日公開されたトトリのアトリエのグラフィックがかなり進歩しているのでなおさら残念。
街中は一枚絵、ダンジョンは3Dだがカメラ固定。
質は可もなく不可もなくと言ったところか。
複雑な構造のダンジョンがあるがマップ表示がないため迷うこと多数。
■やり込み、ボリューム
一周目はクリアまで50時間ぐらい。
マルチエンディングなためボリュームは相当ある。
二周目からは一部の能力引継ぎや既読スキップ、再開地点を選べる親切設計。
一部見たことがない会話シーンもスキップしてしまうがまぁご愛嬌。
グラフィックやトークマターを集め始めるとキリがない。
■難易度
一周目でハード(難しい)でも選ばない限りは簡単。
特に問題なくクリアできる。
■その他
ガスト製ゲームでお馴染み(?)のフリーズがやっぱりある。
筆者はトロフィーコンプまでの120時間で4回フリーズ。
もう少しなんとかしていただきたいところ・・・。
■スコア
操作性 7
グラフィック 6
サウンド 10
やり込み 9
満足度 8
トータル 40/50点
アルトネリコ3公式サイト
(C)GUST CO.,LTD. 2010 (C)2010 NBGI





