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“付き合ってた頃の印象的なエピソードは?”
夫とそんなテーマで話をしたことがある。
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●まずは私━━。

夫との恋人時代。付き合っていた頃のワガママ自己中猫っぷりは酷いものだった。
そのため、しょっちゅう別れたりくっついたりしてたわけだが、今回ばかりは本当に別れる…と思われた時の話。

毎回、彼の酷い態度に耐えかねて離れるわけだけども、一度たりとも嫌いになって離れたことはない。

彼の態度は
好きだけどツライ。
好きだからツライ。

別れていた時、猫を見かけた。
彼がいない生活なんて考えられなくて。
彼が隣にいないなんて、きっと彼はこの世から消えたんだと思った。

――この猫に生まれ変わったんだ。
――この猫は彼だ。

本気でそう思った。

私は重度の猫アレルギーのため、「そう思った私はその猫を抱きしめた」…なんてドラマチックな話にはならなかった辺り、現実とは案外冷めたなものだと思わせてくれるシュールなエピソードでもある。

この話を始め、私は彼の猫エピソードばかり覚えている。

●一方、夫の話━━。

これもまたモメた時。といっても可愛い(?)モメ事だ。

彼(現夫)は会いたい時にはこっちの都合省みず会いに来る。しかし、こっちが会いたくても音信不通。
約束してようが何だろうが、その時の気分で動く猫。そのため、私は常に寂しい。

久々に会えた日。
いつもに増して離れたくなかった。帰したくなくて、甘えてみる。

帰りたい彼。帰したくない私。
随分格闘した。

もういいや…。そんなに帰りたいなら帰ればいい…。

ヤケクソになった私の行動。
――彼がトイレに立った隙に、カバンを隠した。

トイレから戻り、帰ろうとする彼。
彼「あれ?カバンがない。」
私「ここに犬がいます。」
彼「…?」
私「犬って、大好きな主人に出掛けて欲しくない時に、靴を隠すんだって。」
彼「…」
私「ワンワンッッ!!」

はい、ヤケクソー。

が、なんと、彼のツボに入ったらしい。

滅ーっ多に「可愛い」など言ってくれない彼。
可愛いと思ったんだってε=(+д+;)

彼のツボはかなりマニアックと見受けられる( ̄_ ̄∥)

結婚した今でも、たまにこの「ここに犬がいます」話と、「付き合って半年の従順犬時代」の話をする夫。
彼は、私の犬エピソードが印象的なようだ。