さて今回はかつてFree-will Recordsに所属していたスラッシュメタルバンド「妖花」の唯一のフルアルバム「SEEK」(1992)を紹介する。
こちらは名盤との声が高く、中古では平均して3000円以上で取引されている人気商品。
2000円というまだ比較的安い値段だったので迷わず購入ボタンを押した。
なんとCOLORのGt.TATSUYAプロデュースという素晴らしさ!!
内容は全編スラッシュメタルでAIONとXにも匹敵すると言っても過言ではない程のカッコ良さなので能書垂レル前に聞け!!


収録曲

1.Still as yet
2.I・H・Y
3.VICIOUS CIRCLE
4.Part for life
5.AN ETERNAL
6.ALONG TIME
7.Manipulate
8.Clush
9.SEELA
10.INMIRAGE

曲の紹介に入る前にひとつ注意点がある。
なんと本作は非常に誤字が多いことで有名なのである。
まぁインディーズの作品だし仕方ない部分はあると思って多目に見て頂きたい。
それでは見ていこう↓↓↓

M1はS.E.などからは入らず、圧倒的なギターの高速リフでいきなり勝負を仕掛けて来る。
Vo.女璃衣の少し切ない歌声が意外とこの曲にマッチしている。
途中のギターソロは激しくも哀愁のある美しいメロディーが奏でられる。
前曲の勢いをそのままに激しいメロディーが襲来するM2。歌詞は自殺願望的な内容。
タイトルをググってみたところ、エジプト神話に出てくるExtacyを象徴する神らしい。
あれ?妖花ってFree-will だよね?
M3はイントロのソリッドなギターがめちゃくちゃカッコいい楽曲。
スラッシュメタルの激しさもあるが女璃衣の歌声もあり、どちらかというと少し叙情的な感じのメロディー。しかし、ギターソロはやっぱりメタルである。
ところどころに入っているアコギも儚さを引き立てている。
M4は初期Xのようなギターのリフがとにかくカッコイイ曲。
歌メロはAmphibianのような歌謡曲メタルのような感じ。
途中でテンポを落として強烈なギターソロと共にテンポアップする構成はXっぽさがある。
M5は序盤の悲しげな歌声でバラードと思わせて、途中からテンポアップするパワーバラードと言ったところであろうか。
ギターは勿論だが、薨一のベースラインの低音がかなり効いていて素晴らしい。
M6は完全にXを感じることが出来る、切り刻むギターのリフと高速に迫ってくるリズム隊が特徴のスラッシュメタルナンバー。
この曲でドラムはツーバスを使用している。
M7は冒頭のベースから始まり一気に疾走し、歌声が入ると同時にテンポダウンする曲。
途中のベースソロからのギターソロが1番の聴き所である。薨一のベースがかなり前面に押し出されている楽曲。
M8は初期黒夢のようなツタツタ系の楽曲。  
ボーカルはエフェクトがかかっている。
この曲のキモはなんと言っても朝臣の速すぎるドラムプレイとブリブリとした薨一のベースラインだろう。
M9は本作で1番と言っても良いほどの完成度を誇る名曲。
儀式のような禍々しい雰囲気のS.E.から突如として始まる鬼も裸足で逃げ出すくらいの鋭利過ぎるリフが強烈な圧倒的スラッシュメタルナンバー。ギターソロなんて、メタル好きな方なら絶対気に入るはず。
あのSilent Jealousyも恐らく静かに嫉妬するであろう凄まじいギター。
M10は前曲とは変わってスローテンポナンバー。
美しいが何処か恐怖感のある歌声と歌詞、哀愁たっぷりのギターとDEAD ENDの「SERAFINE」感を彷彿とさせるタム回し、うねるベースラインとこちらも前曲に劣らず完成度が高い曲。


超絶怒涛のリフに脳みそが破壊されたのでギターがカッコイイぐらいしか言えなかったが、嘘偽りなく本当にカッコイイのでXのようなスラッシュメタルが好きな方には全力でおすすめしたい。
日本スラッシュメタル史に間違いなく名を連ねる名盤なので能書垂レル前に聞け!(本日2回目)

お気に入り度(5段階)
★★★★★