とうとうCOLORのインディーズ復帰アルバム「Cherry's World(1992)」が手に入ったので紹介したいと思ふ。
15曲とCOLORのアルバムの中で最も多い曲数となっている。
ブックレットにはメンバーの写真等は掲載されておらず歌詞とスタッフクレジットだけというシンプルな内容になっている。
また、COLOR名義で発表されたオリジナルアルバムは今作が最後である。(GALAXYも一応COLORではあるが、GALAXY名義で発表しているので除外)

収録曲

1.Cherry's World
2.MIND
3.For many persons
4.CATASTOROPHE(Everyone can not disturb this night)
5.HOMESICK
6.I can't understand what you say
7.FUZZY BOY
8.WILD DUKE
9.CASTLE
10.ATOMIC
11.Ring out the old year 1980's
12.INSANITY
13.LOVE CRASH HAVE SMASH
14.CRASHER
15.From cherry's world


M1はS.E.で闇に差し込む光のようなシンセと風の音が特徴的。
M2は切り裂くようなギターのリフがかっこいい
メジャー前のCOLORのような世の中をぶっ壊すといった初期衝動が歌詞や曲から感じられる。
ギターソロもかなりかっこいいので聴き逃さないように注意!
M3はメジャーデビューアルバムに見られたポップさが顕著である。D・TOMMYの吐き捨てるような歌唱法ではなく、歌い上げるような感じになっている。「1/2 NO エピソード」に近いといえば分かりやすいだろうか。
M4はCOLOR作曲で、MARRY作詞のカントリー風のアコギに乗せてみんなで歌っている本作でもかなり微笑ましい(?)曲。
M5はD・TOMMY作曲の約1分ぐらいの曲。
後半に段々とスピードがあがるのがカッコイイ。
M6はイントロのギターがとにかくカッコイイ曲で、この曲は特にTOSHIのドラムがドコドコいってて心地よい。
M7はイントロのギターとドラムのヘヴィさがカッコイイ曲。全体的にテンポが遅い分、楽器隊のタイトさが際立っている。ギターソロも渋いので必聴である。
M8はMARRY作曲で、妖しげな夜の街の中を駆け抜けるような疾走感というか緊張感があるメロディーの曲。
M9は「FOOLS! GET LUCKY!!」収録の「GEEELA」に匹敵するぐらい美しいメロディーのインスト曲。アコギの力強くも儚い音の一つ一つが涙を誘う。
M10はイントロの感動的なギターから始まるバラード曲。途中のギターソロは壮大な宇宙を感じさせてくれるほどに美しい。
M11は1980年代に世界各地で起こった主な出来事を歌詞にした曲。この場でその意味を表現するのは良くないと思ふので手元にあったら訳詞を見ていただきたい。
途中に各メンバーのソロが入るのもこの曲の特徴である。ワウ?(ギターの知識ないので間違ってたら悪しからず)を多用したギターソロも非常にカッコイイ。
M12はCINDY作曲、MARRY作詞で王道的なロックンロールナンバー。夜中に仲間たちとバイクでハイウェイを突っ走るような危うさを纏った歌詞とメロディーがカッコイイ。ギターソロもオーバーヒートしそうな感じが表現されていると思ふ。
M13は切り裂くようなイントロと重たいドラム、うねるようなベースが特徴の曲。
M14はメジャー期に見られたCOLORの明るいポップナンバー。
歌詞が結構ポジティブな内容なので、COLORなりの応援ソングなのかも知れない。
M15は本作を締めくくるバラードナンバー。
しっとりとした雨のような悲しげなイントロのS.E.から寂しげにD・TOMMYの枯れた声が響き渡り、花びらが舞い散るようなアコギとシンセの組み合わせが美しい。哀愁漂うギターソロも包み込んでくれるよな包容力というか優しさがあり美しすぎる。


インディーズに復帰したとこでメジャーの柵から解放され自由に曲が作れるようになったのもあり、初期のCOLORが成熟して戻ってきたという印象を受ける。メジャー期にあったポップさもCOLORが本来もっていた荒々しさと上手く融合されバランスよくなっていると思っている。
COLOR初心者の方には「激突」と今作を最初に聴くアルバムとしてオススメしたい。それくらい本作は名盤なのである。


お気に入り度(5段階)
★★★★★