前回まではメタルを紹介していたが、今回は趣向を変えてビートロックバンドのBODYを紹介しようと思ふ。



少々画像が見づらいがお許しを。

メンバー (左から)
菊池哲(Dr.)
岡田基樹(Ba.)
木村直樹(Vo.)
瀧川一郎(Gt.)
*尚、ここではそれぞれNAOKI、MOTOKI、Tetsu、ICHIROと表記する。

BODYは1992年から1994年の僅か2年で解散したバンド。D'ERLANGERの解散後にGt.のCIPHERとDr.のTetsuの一哲コンビを中心として結成され、そこに新人だったVo.のNAOKIとBa.のMOTOKIが加入する形でメジャーデビューを果たすも、スタッフとの確執なのかメンバー間の意見の相違なのか真偽は定かでは無いが、1枚のシングルと1枚のオリジナルアルバムをリリースし、唯一ともいえる武道館でのライブをしてその後解散した。BODY解散後、一哲コンビはCRAZEを結成した。
新人だったとはいえ、NAOKIとMOTOKIは才能もありかなりハマり役だったのに潰されてしまったのが非常に勿体無い。
あとNAOKIの髪型や歌い方やビートロックという点からよく「BOØWYっぽい」と言われる。
ただ、ICHIROは元々44MAGNUMの影響を受けているのであまり意識はしてないと思われる。




そんな訳で今回のメインはBODYの唯一のオリジナルアルバム「FLAME(1994)」を紹介する。
このアルバムは、曲自体は素晴らしいのだが何故かVo.とBa.のミックスが小さくされており非常に聴きにくい。一説によるとスタッフとの確執もしくはメンバー間の力関係でこのようなミックスにされたらしい 。後に「FLAME REMIX」として一部の曲をリミックスして収録し直されている。


収録曲
1.MY SELF
2.BABY,CRAZY
3.HERESY
4.UNFINISHED GAME
5.STILL MY LOVE
6.HOLD YOU SOFTLY
7.I BELIEVE
8.I LOVE YOU
9.ETERNITY~I love you forever~
10.DAY DREAM


シャープなイントロが特徴のM1はオープニングに相応しいナンバー。ライブでも1番最初に演奏された曲。1曲目にしてかなりキレのあるギターとドラムが凄い。
M2もビートが効いたアップテンポな曲。歌詞の「タバスコ振り掛けた様な熱い恋」っていう表現が面白い。Tetsuの迫り来るようなドラムがとてもかっこいい。
M3はD'ERLANGERのアマチュア時代に演奏されていたのをBa.のMOTOKIが気に入り、復活させた曲。MY SELF等とはまた違った意味で激しい曲になっている。
M4は恋愛をゲームに例えた歌詞が特徴のビートが効いたナンバーである。この曲はベースが良く聴こえる。
M5は恋人と別れたあとの心情を描いた悲しい内容のバラード。この曲もバラードのためかベースが比較的聴こえやすい。
後に再結成後のD'ERLANGERで演奏されている。
M6もロックバラードで恋人とのロマンチックな恋を描いた曲。終盤は子供たちの明るいコーラスと共にフェードアウトしてゆく。
M7はTetsuが作詞作曲を担当した大変貴重な曲。
子守唄のように優しい歌詞と曲調で、それまでパンクとメタルのイメージが強かったTetsuがこんな感じの曲も書けることに大変驚いた。 何処と無くBOØWYの「ホンキートンキークレイジー」っぽさがある。
M8はBODYの唯一のシングルとしてリリースされた名曲のアルバムver.である。 
シンプルなタイトルにストレートな歌詞と曲という完璧な名曲。
この曲はその後のCRAZEや再結成後のD'ERLANGERでも演奏されているので、一哲コンビの中でも大切な曲なのかもしれない。
M9はクリスマスの雰囲気がある名バラード。
2回ある泣きのギターソロが物凄く感動的なので聴き逃さぬよう注意!
後にD'ERLANGERでも演奏されている。
M10はライブでも最後に演奏されたロックバラード。サビの歌詞が凄く良い。
Tetsuのこういう重戦車のようなドラムには名曲が多い法則がある。D'ERLANGERでは「MOON AND MEMORIES」Zi÷Killでは「HERO」そしてCRAZEでは「to me,to you」がそうである。



一曲×2は非常にカッコいいのだが、やはり気になるのはミックスだろう。辛口になるが聴く側の事を考えてミックス&販売してもらいたかった。
ただし、ライブアルバムの「STARK NAKED FLAME」やリミックスの「FLAME REMIX」は聴きやすくなっているのでちゃんとした音量で聴きたい方はこの2つをおすすめする。ただし、後者は全曲収録されていないので注意。


お気に入り度(5段階)
★★★★