ガーナ旅行PART.12
陽も完全に傾き、夜が静かに訪れようとしていた。
さすがに僕ら3人は集まりちょっと話をした。
・・・といったものの解決の手段はない。
さすがにここで一晩はしんどい・・・
でも可能性はなくはない。
しかし、正直身体の疲れはハンパではない
しかもこの事故で疲れ倍増・・・
それとも土で作った家で一泊??
まるでツアーじゃないか~
でもいいじゃないか。
するとおじさんがやってきた。
どうやらこの辺で電話がつながっている人のお家があるみたいで
そこまで電話を借りに行き親戚に応援を頼んだらしい。
おおぉ、その辺はしっかりしてますね☆
でも電線なんて・・・どこにもないぞ。
ガーナ七不思議ここに見つけたり
辺りはもう闇の中
車のライトをつけてここに車があることをおじさんは一応知らせていた。
しかし、こんなところに こんな時間に
誰か車でくるのか? 通るのか?
きっと、親戚の人のための目印なのだろう
実際、外灯どころか灯かりひとつない
道と言う道もない・・・・
非常に危険だ。
だって、こんなところで殺されて埋められても、見つかるどころか
数万年後に石油として使われてるだろう・・・
親戚の人も大丈夫だろうか・・・
8:00を過ぎた頃だっただろうか
この視界で何よりも目立つ光りがこっちに向かってきた。
おそらくおじさんの親戚なのだろう。
彼が着く前に僕はおじさんに呼ばれた。
そしてすぐに「やっぱり後でいい」
と言われた。
正直のこときにこの後に何が起きるのかが読めた。
親戚が到着し瞳とノーマは少し僕らから離れていた。
すぐさまにおじさんと親戚が僕のところへ駆け寄ってきて・・・
おじさん「今日の駄賃の5、000円(わかりやすく例えてる)をくれ。」
デビ 「いいだろう。だけど、俺らの時間が奪われた
1,500が妥当だろう」
おじさん「いやダメだ。3,000はないと。車が壊れた。
さらに助けを呼んでやった。だから3,000だ」
デビ 「時間も時間だ、長い交渉はしたくない。お互いの間をとって
2,500でいこう。これ以上は応じない」
おじさん「・・・・わかった」
まさにお金を渡そうとしたその瞬間だった・・・
瞳 「デビもしかしてお金を払ってるの??」
デビ 「あっ・・あぁ、そうだよ・・・」
瞳 「ちょっと待って!! 俺たちの貴重な一日が台無しになって
お金を払うのはありえないだろう!!!゛(`ヘ´#)」
瞳 「おい!おっさん!こんな事にしといてお金を取るなんてどういう事だ!!(`Δ´)」
おじさん「何を言ってるんだ!!俺はお前たちをホテルまで連れてってくれる人を呼
んだ。当たり前だ!!(#`ε´#)」
瞳 「あたり前なんかじゃねえよ!! いい加減にしろよ、その考え方\(*`∧´)/」
親戚 「おいっ!その言い方はないだろう!! 何も悪いことなんてないじゃない
か!!ヽ((◎д◎ ))ゝ」
瞳「おおありだ!!」
ノーマ 「どうしたの瞳?」
デビの心中 これで戦争勃発だな アーメン
瞳がノーマに状況を説明
ノーマ 「ふざけんなよ!!」
さっ!おのおのの思いのたきをぶつけてくれ・
ガヤガヤガヤ・・・
おじさん「兄弟、お前からもなんか言ってやってくれ!( ̄□ ̄;)」
デビの心中 どちらかと言うと、僕は彼らの兄弟ですが・・・Σ(・ω・ノ)ノ!
親戚 「なんだよ。話しにならない。ちょっと聞けよ。」
親戚 「あのなあ、さっきからお前たち好き勝手言ってるけれどさ、ここはガーナだ。
ガーナじゃ当たり前だよ。俺たちはお前たちを置いて帰ったっていいんだぞ。
いいか、俺は3年間ドイツに出稼ぎに行った。
最初の一年は3回くらい仕事をクビにされた。遅刻や無断欠席が多かったから
だ。だけどよ、ガーナじゃそんなの当たり前なんだよ。
でも俺は職を失い思った。ここはガーナじゃないって。
ここで生きていくためにはここの文化に習わないといけないと。
だから時間を守るようにしたし、無断欠席もほとんどしなかった。
お前らは今どこにいる。日本にいればそれは正しいのかもしれない。
だdけど、あくまでもお前らはいまガーナにいるんだぞ。ここで生きて
いくためには、俺らに従うしかない。
ひどいやつらはさらにお金をとるぞ!!こっちはこっちなりに良心的にやっ
てんだ!!お前はわかるだろ兄弟??」
デビの心中 だから今日会ったばかりの君は兄弟ではないのだよ。
だけど、正直そうなんだ。悔しいし悲しいがこれがガーナスタイル。
3度目のガーナだけあって僕もけっこう交渉の価値観は心得ていた。
海外どこでもそうだが、基本的にお客も、店側もイコール。
ガーナもしかり・・・逆にどっちが客かわからない時がある。
たとえどんなに間違ってるったって、それがひっくり返されることはない。
余計な刺激は値段を張り上げることになる。
さらに、交渉は簡単に決裂してしまう・・・
それが現実である。
僕自身も最初はそれでだいぶイライラしたものだった。
と考えると、今の瞳とノーマの心の心境は痛いほどよくわかる。
だけど今、重要なのはこのサバンナを抜け出し、無事にホテルに帰ること。
本当はそんなに火がつくタイプではない瞳・・・・・だけど、
3人に共通して言えたことは、みんな疲れきっていたということ。
そんな思いでちょっと斜め下に目をやるとおじさんがさっき車を超人ハルクのごとくなおそうとしていたでっかい鉄棒を持っていた。
台本に載ってないアドリブ系だ
これって・・・切れてしまったらやばいんじゃないか?
単純にそう思いました。
しかし、討論はどんな状況かと言うと・・・
すでにデビは蚊帳の外・・・
矢野さん、はぶかれてしまいました(笑)
でも力いっぱいで握ってるこの鉄棒はいつ何時こうを描き降りかかるかもわからない。
ここは妥協策が一番。
デビ「まあ、みんな落ち着いてくれ。きっと彼らの言うとおり払った方が・・・Σ(~∀~||;)」
瞳 「いや、デビこの考え方はよくない。このままじゃ変わらないよ!!
インドだって違ったよ!!どこだって違った。だから許せないんだよ!!」
おっしゃるとおりです。
おじさん「話しにならん、もう知らん!!勝手にしろ!!ヽ( )`ε´( )ノ」
瞳&ノーマ「デビ歩いて帰ろう!!こいつら本当になめてる!!
やってられない!!!ヾ(。`Д´。)ノ」
そして本当に歩いて帰っていった・・・・
( ゚-゚)( ゚ロ゚)(( ロ゚)゚((( ロ)~゚ ゚
デビ 「おーい!頼むから戻ってきてくれ~!
おーい・・・」
やばいぞ、これは帰れないだろう・・
道を見失ったら本当に危ない!!!
デビ「おじさん。2,500渡すから車を出してくれ」
おじさん「ふざけろ!!状況は変わった!5,000だ。選択肢はないヾ(▼ヘ▼;)。」
ここでまた交渉するかを少し迷ったが、そんな場合ではないと思った。
現に彼らの姿が視界から消えようとしている。
デビ「わかった!払おう!!これで成立だな!!(。>0<。)」
おじさん「ああ、お前みたいに話しがわかるやつがいてよかったよ(´・ω・`)。」
あほんだれ、だれがわかるかっちゅ~の。
デビ「瞳~、ノーマ~!!折り合いがついたから戻ってきてくれ~(T▽T;)」
しばらくして呼んで戻ってきたo(;△;)o。
本当によかった・・・
車に乗ったもののその空気といったら。。。
大変なものだった。
サバンナのような地帯を抜けるまで、口を開くものは誰一人いなかった。
30分位して舗装された道路に出ると、親戚の人が何事もなかったかのように
僕らに話しかけてきた。
瞳もノーマも、明らかに間違っている向こうが得をしたのが
相当気に入らなかったようで、一言も返す気がしなかった。
なにせ自分たちが信じて当たり前だと思っていた正義が、ぎっちぎちに
打ち砕かれたのだから。
ボルガタンガに希望を託して来たはずの僕らの初日が、この旅始まって以来の
最悪のハイライトとして完結されようとしていた。
実際瞳とノーマは間違っていなかった。
それに彼らがそうやって正義を貫いている姿は正直友達として誇らしく思えた。
しかし、ガーナにはガーナスタイルがある。
これもまた一粒の真実。
常識である。
日本にだって日本のやり方があり、そのルールを破ると大変なことになる。
そして世界は広い。
この世は決して日本中心に動いてるやけではない
そして僕らが到底理解できない事が、想像を絶する考え方がすぐそこになる。
でもだから面白い。
グローバルグローバル化ってなんだろうか?
国際人ってなんだろうか?
でも、あるとしたら柔軟性だと思う。
言葉も確かに大事だけれど、通じなくてもほっとけない人がいる
そのまま輪の中心になる人がいる。
でも話せるのに争いごとや相手の過去を罵ってる人がいる。
しかし、話せてはじめて言える事ですね(笑)
ただし、自分の文化をある程度知らずして国際人にはなれないかも。
海外の知識だけを詰めて、海外に行って話しをしてみるといい。
みんな決まってこう尋ねてくる・・・
「君の国はどんな国なんだ?」って
グローバル化ってルールは誰が作るの?
ルールって一部の人だけが儲かるためのもの?
アジア人がオリンピックでメダルを取るとルールが変わるのはなぜ?
僕らの心はこの時代の流れに対して、
どれだけの準備ができてるのだろうか?
そして、親戚が僕らに話しかけてきたo(;△;)o
あっ質問してきた
質問は・・・「君たちはどこからきたの??」
答えるわけないだろう!!!
つづく・・・・