由川 稔のブログ

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モンゴル、ロシア、カザフスタン等と付き合って、早30年以上経ちました。軽い付き合いも重い付き合いもありました。いったい何をして来たのか…という思いもあります。「近代化」、「自由化」、「開発」、「資源」等をめぐる国際的な問題について、考えています。由川稔

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以下のようなことをめぐって、またいろいろ考えてみたいと思います。

特にモンゴルの状況、対外債務や国内不良債権に関する状況は、深刻です。

 

対外債務とGNIの比率

http://data.worldbank.org/data-catalog/international-debt-statistics より、筆者作成。

 

 

外貨準備の対輸入月比

http://data.worldbank.org/data-catalog/international-debt-statistics より、筆者作成。

 

 

外貨準備と短期対外債務の比率

http://data.worldbank.org/indicator/DT.DOD.DSTC.IR.ZS より、筆者作成。

 

 

デット・サービス・レシオ

http://data.worldbank.org/data-catalog/international-debt-statistics より、筆者作成。

 

 

モンゴル国 部門別不良債権比率

http://www.mongolbank.mn/liststatistic.aspx?id=12

Арилжааны банкуудын улирлын зээлийн тайлан より、筆者作成。

 

 

 過去多くの国で繰り返されてきたこととはいえ、最近数年のモンゴルの経験もまた、今後、他の国に対して貴重な教訓となる可能性があります。資金の需要がある所に資金を供給(融通)するのが金融の根本で、それ自体の必要性は否定すべくもありません。資金調達する側に、目論見、借り方、運用等の面で、慎重さや厳しい管理体制が求められるのも当然です。

 他方で、今のモンゴルを見ていて思い出されたのは、ソースティン・ヴェブレンでした。

 いわば現代グローバリズム第一波の時代を生き、世界大恐慌前夜に世を去ったヴェブレンは、近代資本主義が拡大し、かつ変容していく中で、大企業ないし大企業者が「生産」よりも「利益」を追求していく様子を見定めていたようです。

 曰く、「かれらにとっては、産業体制の一定の攪乱から、利得が生ずるかもしれない。それは、その攪乱が好況を促進しても、一般的不況をもたらしても、同じことであって、(中略)産業体制の攪乱から生ずる格差利得を目指している企業者にとっては、その操作が産業体制全体にたいして直接の促進的効率をもつか、それとも阻害的効果をもつかは、たいした問題ではない。その目的は金銭的利得であり、その手段は産業体制の攪乱である。」 【注】

 社会主義を脱した国が向かった先の現代資本主義世界には、金融という便利でかつ厳しい仕組みが待っていました。弱肉強食の面も否めません。その仕組みの中では、民間の投資家や金融機関だけでなく、国と国とまでもが対峙し合うのですから、とりわけ資金の供与を受ける側には、高い責任感と特段の思慮深さが求められるということでしょう。

【注】ⅰ)ソースティン・ヴェブレン『企業の理論』(小原敬士訳、勁草書房(1965年))p.25

   ⅱ)Thorstein Veblen, The Theory of Business Enterprise, 1904, Augustus M. Kelly・Publishers Clifton (1975), p.28

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