「仕事」を考える。
過労で自殺まで追い込まれた、というと「それは超過勤務のせい」と言う。
確かにそれが原因かもしれない。
しかし、超過勤務が原因で自殺していたら、自殺者は大変な数になるだろう。
超過勤務が原因であっても、それで精神的にバランスを崩した時に問題が起きる。
政府が働き方を改善するとか、一億総活躍社会とか言っても、それは本質ではない。
超過勤務が原因でなくても精神的にバランスが崩れれば自殺することもある。
むしろ、社員の精神的な状態を監視するほうがよほど重要だ。
まず日本の本当の姿を見つめ直すべきだ。
日本の一人当たりGNPは世界的に見てどんどん順位を下げている、
この事で、日本人は働き過ぎだとか優秀だとかとても言えないだろう。
働き過ぎの人はごく一部。
優秀な人もごく一部。
大部分は密度の薄い仕事をし、勤務時間をつぶしているだけ。
そして働き過ぎが原因で精神のバランスを崩す少数の人が存在する。
つまり、管理者は
皆が平均的に仕事をできるように改善する。
皆の能力にあった仕事量を割り当てる。
皆が密度の濃い仕事をするようにする。
皆が仕事の工夫をするような環境を与える。
皆が優先順位で仕事をし、無駄なことはさせない。
要するに重要な事は、今の仕事の仕方を見直しすることであり、昔こうだったとか、自分はこうしたを押し付けないことだ。
まず自分で考えさせよう。
それが自分を進歩させる。
管理者は適切なアドバイスをするもので、自分の権力を誇示するものではない。
過労をなくすために退社時間を決めるとか言うのは改善にならないだろう。
そんなことをしてもできない企業もあるだろうし、生産性が下がるだけだろう。
目指すは、「仕事の改善」であり、まず今の仕事の見直しだろう。