囲碁を覚えて、主に本を読み、たまに親戚の人に教えてもらい、というあまり熱心ではなかったが少しずつ面白くなった。
まだ高校生の頃、実力的にはせいぜい3,4級くらいか。
もっと他の人と打ちたくなった。
初めて、碁会所なるところへ入ってみた。
そこは小さな碁会所で、強いか弱いかわからないが、おじいさんが席主だった。
「どれ位打つのかね?」
「弱いです。まだ覚えて~位です。」
「じゃあ6子で」
???
どうして6子とわかるのだ?
ところが打ってみると6子がちょうどいいみたいだ。
打った時はそう思った。
今になって考えると、少な目に置かせて適当にいい勝負にしたのだろう。
その後、全国大会で優勝するような女の子を見て(目を見て)、弟子にして本当に全国大会で優勝させたと言う実話もある。
本当に初対面で、相手を評価する(実力がわかる)のだろうか。
囲碁以外ではどうか。
例えば、初対面だが「賢そう」という人はいるだろう。
入社試験や、転職などの面接ではどうだろう。
多分本当の評価は難しいだろう。
履歴書を見ながら質問したり、なぜ当社を希望したのかとか、何をしたいのか、などワンパターンの面接が行われる。
そのような方法で、人物のどの程度がわかるのか疑問だ。
だからやる気とかコミュニケーション力とかも必要だと言われる。
それでも、評価は難しい。
大学入試でもペーパーテストから「人物評価」へという動きがあるようだ。
評価する人の実力に問題があるのに、方法ばかり変えようと言うのは反対だ。