「突然わかる」瞬間がある。
例えば数学で、難しい証明問題がなかなか解けないとする。
何日も何か月も解けない。
ところが、ある日突然閃いて解けてしまう。
こういう経験は楽しい。
昔、家庭教師をしていてその子は数学が大の苦手で、テストもせいぜい30点くらいだった。
ところが、あっという間に50点、70点、90点と階段を二段跳びで上がるようにアップした。
多分、それまでわからなかったことが、「突然わかる」状態が続いたのだろう。
私の経験では、囲碁だ。
本当に突然「囲碁とはこういう風に打つものだ」ということがわかるのである。
したがって、物事の上達というのはなだらかに線を引いたように上がっていくことではなく、階段を上がっていくように、水平に上がらない時期があって突然階段を一段昇るようなことだろう。