・2コーナーの奥からスタート
・最初のコーナーまで約400mの直線
・コーナー2回
・高低差0.7m。ごく緩やかな坂はあるものの、全体的に概ね平坦なコース
・最後の直線
Aコース 266.1m
Bコース 267.6m
Cコース 269.1m



重賞はキーンランドカップ(G3)が行われる。
開催されるレース数は意外と少なく、2020年夏はトータル28レースだった。
有名どころと思われるレースは、すずらん賞(2歳オープン)やUHB賞(3歳上オープン)など。






▽ラップタイム

キーンランドカップ
G3 3歳上オープン 別定
2019年
1:09.2 稍重 16頭
11.9 - 10.3 - 11.0 - 11.7 - 11.8 - 12.5 (33.2-36.0 H)
1着13ダノンスマッシュ  7-6  35.3
2着7タワーオブロンドン 12-12  34.9
3着16リナーテ  8-8  35.2

2018
1:09.4 稍重 16頭
12.1 - 10.7 - 10.9 - 12.0 - 11.6 - 12.1 (33.7-35.7 H)
1着11ナックビーナス 1-1  35.7
2着7ダノンスマッシュ 3-2  35.9
3着4ペイシャフェリシタ 4-4  35.9

2017
1:09.0 良 13頭
12.0 - 10.5 - 11.0 - 11.6 - 11.7 - 12.2 (33.5-35.5 H)
1着8エポワス  12-8  34.4
2着11ソルヴェイグ 2-2  35.5
3着6ナックビーナス 1-1  35.6

UHB賞
3歳上オープン ハンデ
2020年
1:08.8 良 13頭
12.3 - 10.5 - 11.0 - 11.8 - 11.5 - 11.7 (33.8-35.0 H)
1着13ライトオンキュー 57古川吉 5-3  34.4
2着4カッパツハッチ 53吉田隼 2-1 35.3
3着10イベリス 53横山武  3-5  35.0

2019
1:07.9 良
12.0 - 10.4 - 11.0 - 11.3 - 11.4 - 11.8 (33.4-34.5 H)
1着11リナーテ 54ルメール  9-8  33.4
2着10ライトオンキュー 54古川吉 6-6  33.9
3着1ダイメイフジ  56松岡  4-4  34.2

しらかばステークス
3歳上1600万下 定量
2020年
1:08.3 良
11.9 - 10.6 - 11.5 - 11.4 - 11.1 - 11.8 (34.0-34.3 M)
1着11アスタールビー  2-2  34.2
2着8ファイブフォース  7-8  33.8
3着3ショウナンアリアナ 9-8  33.6

知床特別
3歳上1000万下(牝) 定量
2020年
1:08.3 良
11.9 - 10.7 - 11.4 - 11.4 - 11.1 - 11.8 (34.0-34.3 M)
1着6ニシノドレッシー 6-6  33.9
2着5ロフティーピーク 8-8  33.7
3着13フォレブルート 1-1  34.4

何故かUHBだけ騎手名記載してた



UHB賞のほうが、キーンランドCよりも走破時計が速い事が多い。
内容も、むしろキーンランドのほうがラストでスピード落ちている。


・0.5秒以上のスピードダウン
キーンランドC
11.9 - 10.3 - 11.0 - 11.7 - 11.8 - 12.5
12.1 - 10.7 10.9 12.0 - 11.6 - 12.1
12.0 - 10.5 - 11.0 - 11.6 - 11.7 12.2
UHB賞
12.3 10.5 - 11.0 - 11.8 - 11.5 - 11.7
12.0 - 10.4 - 11.0 - 11.3 - 11.4 - 11.8
しらかばS
11.9 - 10.6 - 11.5 - 11.4 - 11.1 - 11.8
※知床特別は、しらかばSとラップほぼ同じなので略

これだけ見ると、終いのスピードが大きく落ちていないUHB賞のほうがレベル高いのではという疑惑が浮上しちゃうけど、レベル云々ではなく
芝の傷み方が関係しているんだと思う。
(UHBは開幕2週目開催)

札幌は洋芝100%(3種類の混合)なので
・野芝と比較して、たぶん水はけが悪い
・徒長しやすく、雨で上滑りする
・剥がれた時に追加播種(はしゅ)して新たに育てなければならない。
などというデメリット面から推測するに、
開催が進むと自然と時計が掛かるようになり、必要とするパワーも違ってくる。

デメリットばかり並べると洋芝ちゃんが可哀想なのでメリットも書いておく。
・常緑なので冬の時期でも非常に美しいグリーン色
・寒さに強い
・フェスク類は生育が早く丈夫。
・ライグラス類はオーバーシードに必要不可欠な存在
・ブルーグラス類はその名の通り青っぽい綺麗なグリーン。クッション性も高く、踏まれてもメゲない。根茎だけでなく地下茎も持っていて、地下茎がガーッと伸びて土の中にフワフワした層(マット層)をつくるので保水性が高い。



展開としては、
スタートから最初のカーブまでが長い直線なので、スタート直後の1F目はゆっくり。
とは言え3-4コーナーはとても広く、コーナリングしてる部分が530mほどもあるので、2F目から一気に加速して進出するケースが多い。

530mのカーブの間に、
・外に膨れてしまわないよう一旦スピードを緩めるケースが多く見られる。
・逆に、一貫して速いペースのまま突き進むケースもある。

この違いがあるため道中は、やや団子状態の時があったり
逆に縦長の時もあったりする。


展開や時計は、クラスを問わずほぼ同じ。


最後の直線では、やや内寄りの真ん中がごちゃつくポイントかも知れない。
それでも馬群はバラけやすいので内や真ん中から抜け出して連に絡む馬も多く、ごちゃついたから不利というのは比較的少ないほうかも(たぶん)


函館との数少ない共通点の1つは、最後の直線の長さが1ハロン強とほぼ同じというところ。

なので、がむしゃらに馬場の良いところを取りに行くよりも
視界の開けた場所から追い出す騎手が多いように見える。

そのため4角イン密集が起こっても
直線に入るとパラッとバラけていたりする。
(ちなみに阪神開幕はガチガチの密集状態)




札幌と京都の芝1200mの一部のレースが似てる・・


▽比較
京阪杯とは内容ぜんぜん違ってたから、それ以外の京都のレースから内容の似ているものを抜粋。
11.9 10.3 11.1 11.4 11.7 11.9 (33.3-35.0 H) シルクロード2019 京都
12.0 - 10.4 - 11.0 - 11.3 11.4 11.8 (33.4-34.5 H) UHB賞2019 札幌
12.4 - 10.7 10.9 11.2 11.2 11.6 (34.0-34.0 M) 葵S2019 京都
11.9 10.6 10.9 11.2 11.3 11.6 (33.4-34.1 M) UHB2015 [R] 札幌

京都のほうが急坂がある分、この展開だと逃げ馬が苦戦してた。
結果着順については相違点があるものの、レース内容としてはよく似てる。



脚質はどれも上位に来てるから一概には言えないけど、
スピードタイプの先行~差しに多少の利がある気もする。
後方の馬は4コーナーまでにジワジワ位置を上げているほうが望ましいかな。

4F目で一旦大きくスピード緩むような展開になった時には、先行馬に分がある。
12.1 - 10.7 10.9 12.0 - 11.6 - 12.1 
1着11ナックビーナス 1-1  35.7
2着7ダノンスマッシュ 3-2  35.9
3着4ペイシャフェリシタ 4-4  35.9



前述したように最後の直線で馬群がパラッと内外にバラけた時に
隙間を縫うようにスルスル上がってくる差し馬もけっこういる。
実際、差し馬の連対も多いよね。



▽比較その2 函館と札幌

函館芝1200m
11.7 - 10.1 - 10.4 - 11.0 - 11.4 - 12.2 (32.2-34.6 H)  ←レコード
スタート後すぐに上り坂なので勢いをつけなくてはならず、
上のクラスではラストまでそのスピードをキープし続けるタフさが求められる。
コース形態上前半がとても速いのでラスト1Fのスピードが緩むという内容が多く、必然的にM~Hペースとなる。

札幌
(1)12.0 - 10.4 - 11.0 - 11.3 - 11.4 - 11.8 (33.4-34.5 H)
(2)11.9 - 10.3 - 11.0 - 11.7 - 11.8 -  12.5 (33.2-36.0 H)
平坦の短距離という理由から前半3Fとしては函館同様に速いけど、1F目と3F目は札幌のほうが余裕がある。

4F目以降は、(1)の展開では函館のラスト3Fと相似。
(2)の展開になると函館とは全く違う流れ。

最初の3Fの動向が両競馬場では大きく違うので
この2場は基本的に別物。

函館のタフなペースをこなせても、札幌ペース(2)のような急激にスピードが落ちる展開が苦手な馬もいると思う。

ただ、例えば函館ペースで粘りきるようなタフな逃げ先行だったり
ラストで素晴らしい脚を使って上位に肉薄していた差し馬だったりとか
そういう感じで札幌ペースも行けそうな馬を見つけるという面では参考にできるかも知れない。




▽血統
色分け
ヘイルトゥリーズン系(詳細記載無しはサンデーサイレンス系)
ノーザンダンサー系
ミスプロ系
ナスルーラ系

キーンランドカップ
2019
1着 ロードカナロア × 母の父ハードスパン(ダンジグ系)
2着 Raven′s Pass × Dalakhani(ネヴァーベンド系)
3着 ステイゴールド × Orpen(ダンジグ系)
2018
1着 ダイワメジャー × More Than Ready(ヘイロー系)
2着 ロードカナロア × ハードスパン(ダンジグ系)
3着 ハーツクライ × Cape Cross(ダンジグ系)
2017
1着 ファルブラヴ(ノーザンダンサー系) × サンデーサイレンス
2着 ダイワメジャー × ジャングルポケット(グレイソヴリン系)
3着 ダイワメジャー × More Than Ready(ヘイロー系)

UHB賞
2020
1着 Shamardal(ストームバード系) × Raven′s Pass
2着 キンシャサノキセキ × タイキシャトル(ヘイロー系)
3着 ロードカナロア × ボストンハーバー(ボールドルーラー系)
2019
1着 ステイゴールド × Orpen(ダンジグ系)
2着 Shamardal(ストームバード系) × Raven′s Pass
3着 アグネスデジタル × ダンスインザダーク

しらかばステークス
2020
1着 ロードカナロア × ブライアンズタイム(ロベルト系)
2着 アルデバラン2 × サクラバクシンオー(プリンスリーギフト系)
3着 Frankel(サドラーズウェルズ系) × Kendargent(グレイソヴリン系)

知床特別
2020
1着 リーチザクラウン × コロナドズクエスト
2着 ヘニーヒューズ(ストームバード系) × サンデーサイレンス
3着 ロードカナロア × フジキセキ



▽向いているかも知れない血統
サンデーサイレンス系 × ダンジグ系
ミスプロ系 × ダンジグ系
・母の父ヘイロー系(サンデーサイレンス含む)





▽まとめ
・コーナー2回。最初のカーブまで400mほどあるのでスタート自体は慎重。2F目から速い。
・3-4コーナーはとても広くて長い。コーナリングだけで530mほどある。道中ずっとコーナリングしてるような感じ。
・最後の直線は270m弱。
・クラスによる展開内容の差はほぼない。
・最後の直線は馬群がバラけることが多いので、多頭数でなければごちゃつきが少なそう。しいて言えば開幕時などに4コーナー出口で内寄りの真ん中あたりが馬群密集するかも知れないけど、直線のどこかでパラッと内外にバラけたりした時に前が壁になった馬にもチャンスが生じる。
・馬場状態や芝の傷み方がけっこう高い割合で時計に反映している気がする。
・展開は、
(1)530mの長いコーナリングでもスピードが緩まない
(2)長いコーナリングのどこかで一旦スピードを緩める
ほぼ、この2パターンのどちらか。
・道中は最初のカーブまでが長い直線なので縦長基本だけど、若干固まってるケースも見られる。
・脚質も、前で決まったり差し馬天国だったりとバラバラ。これは道中の進み方が正反対の2パターンなので仕方ないことだけど
無理矢理こじつけると先行~差しがちょっとだけ良いのかな‥‥
・洋芝にしては珍しくスピードタイプが押し切るケースもある。パワーももちろん必要だけど、バテないスピードも大事。
・有利そうに見える馬 →スタートとコーナリングが上手で器用なタイプ。




また随時追記していきます。



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