※3年前の記事です
・4コーナー奥の引き込み線からスタート
・コーナー4回
・最初のコーナーまでは470mの長い直線
・1コーナー手前(ゴール板付近)から2コーナー位入口付近にかけて高低差3mの坂を上る
・頂上部分からすぐに下り坂。300mほどで2m下る
・平坦部分を挟み3-4コーナーは ※スパイラルカーブに加えて下り坂。1m下る
・最後の直線(293m)は平坦
※スパイラルカーブなので3-4コーナーはスピードを落とさずに曲がれる。ただし4コーナーの出口付近でキツいカーブとなり、最後の直線入口では外に膨れ、馬群がバラけやすい。
下り坂も加わるのでこれらの特色をパワーアップさせる形かなと思う。
コーナリングに於いて、良い意味での慎重さは人馬ともに必要。
最近の騎手はみんな上手なんだけどね
話は逸れるけど、
昔の騎手は多少強引なレースをしても勝つような豪快さ、華やかさがあった。見た目ほど馬に負担をかけていないところがまた凄い。個性が豊かで「豪腕」「職人」「ヒットマン」「鉄人」など、異名を持つ騎手達が数多く存在した。
現在は異名が減ったけど、騎乗に緻密さが増していると思う。
馬にとって最善のポジションをスッと取る。アップダウンの激しいコースでもペースを乱さず、馬の脚を残す事を考えたラップ刻み。仕掛けどころも経験と計算の両方をバランス良く加味されていることが分かる、絶好のタイミング。
これも職人技と言える。
▽ラップタイム
小倉記念
3歳上オープン ハンデ
2019年
1:58.8 良 13頭
12.0 - 11.5 - 12.0 - 12.9 - 12.0 - 11.5 - 11.5 - 11.6 - 11.6 - 12.2 (35.5-35.4 S)
1着8メールドグラース 57.5川田 11-11-8-9 34.9
2着9カデナ 56北村友 12-12-11-12 34.7
3着6ノーブルマーズ 56高倉 3-3-2-2 35.3
2018
1:56.9〔R〕良 12頭
12.5 - 11.2 - 11.9 - 12.5 - 11.9 - 11.7 - 11.7 - 11.1 - 10.9 - 11.5 (35.6-33.5 S)
1着11トリオンフ 57武豊 2-2-2-1 33.5
2着10サトノクロニクル 57デムーロ 4-4-3-3 33.8
3着7マウントゴールド 54浜中 1-1-1-2 34.0
2017
1:57.6 良 13頭
12.3 - 10.8 - 11.3 - 12.3 - 11.6 - 11.5 - 11.9 - 11.9 - 11.8 - 12.2 (34.4-35.9 H)
1着2タツゴウゲキ 52秋山 3-3-3-5 35.7
2着8サンマルティン 54戸崎 11-9-6-2 35.4
3着5フェルメッツァ 55北村友 5-5-5-6 35.0
愛知杯
※1999年、2010、2011、2020は小倉開催
4歳上オープン 牝 ハンデ
2020年
2:01.1 重
12.3 - 11.1 - 11.9 - 12.6 -12.2 - 12.0 - 12.0 - 12.2 - 12.4 - 12.4 (35.3-37.0 H)
1着5デンコウアンジュ 56柴田善 11-11-11-7 36.1
2着6アルメリアブルーム 53武豊 9-9-6-6 36.4
3着3レイホーロマンス 52酒井学 7-7-6-5 36.5
博多ステークス
3歳上1600万 ハンデ
2019年
1:59.4 良 8頭
12.6 - 10.9 - 11.9 - 12.8 - 12.0 - 11.8 - 11.6 - 11.7 - 11.9 - 12.2 (35.4-35.8 S)
1着2アロハリリー 52北村友 2-2-2-2 35.2
2着8ラテュロス 53松山 3-3-3-3 34.9
3着1カフジバンガード 55幸 1-1-1-1 36.1
牝馬レースはやっぱり、展開が独特。
最後の直線が293mと短い事から、
・4角までに位置を上げている馬 または
・4角5番手以内
の台頭が多いけど、4角後方でも届くケースも見られる。
牝馬限定の場合は上記では道中のペースが急激に緩くなっているけど、逆にめちゃくちゃ速くなるケースも想像が出来る(実際にあるのかは謎)。
どっちにしろスピードが急激に変化する箇所がいくつか生じて、前の馬にはタフなので
牝馬限定の場合は差しや捲りなど後方の馬も届きやすい展開が多いイメージ。
混合重賞に話を戻すと
前半3F(4F)は速くなりやすいけどスタート(1F目)自体はゆっくりで、枠自体の有利不利はほぼ無いように見える。
ちなみに馬場差による有利不利は、けっこうありそう。
そして位置取りによる有利不利は、ある。
「馬群密集ポイント」が4角手前付近。そこで包まれちゃうと厳しそう。
スパイラルカーブでスピードが緩みにくい事を生かして、内の先行は後続と差を広げつつ4コーナーを曲がろうとする。外目は捲り気味に位置を上げてくる馬もいる。
そのためか、上位入線馬に内枠と外枠が少しだけ多いように見える。
また、前半4Fはスピードの強弱が大きい年もあるのに対し、後半のうち5Fから8~10Fは基本的に一貫した流れになっている。
前半4F
スタート後の長い直線 + 高さ3m上り + 2m下り
12.0 - 11.5 - 12.0 - 12.9 (12.0 -0.5+0.5+0.9)
12.5 - 11.2 - 11.9 - 12.5 (12.5 -1.3+0.7+0.6)
12.3 - 10.8 - 11.3 - 12.3 (12.3 -1.5+0.5+1.0)
後半の一貫した流れの部分
向正面の平坦部分から、下り坂スパイラルカーブを曲がって残り400m(坂を下りきったところ)もしくはラストまで。
11.5 - 11.5 - 11.6 - 11.6
11.9 - 11.7 - 11.7 - 11.1
11.6 - 11.5 - 11.9 - 11.9 -11.8 - 12.2
4角で外に膨れてしまうのを避けつつ、脚も残しておきたいという部分。
バテないスタミナとラストの脚が求められている。
1000m通過後あたりからペースが変わるレースがあったり
ラストまで同じようなラップが続いたりする展開もあるので
最後の直線は293mしかないけれど、持続性は必要かなと思う。
▽血統
色分類
ヘイルトゥリーズン系(詳細記載無しはサンデーサイレンス系)
ノーザンダンサー系
ナスルーラ系
ミスプロ系
小倉記念
2019
1着 父キングカメハメハ × 母の父サンデーサイレンス
2着 ディープインパクト × フレンチデピュティ(ヴァイスリージェント系)
3着 ジャングルポケット(グレイソヴリン系) × Silver Hawk(ロベルト系)
2018
1着 タートルボウル(ノーザンダンサー系) × ダンスインザダーク
2着 ハーツクライ × Intikhab(ロベルト系)
3着 ステイゴールド × Mt.livermore(レッドゴッド系)
2017
1着 マーベラスサンデー × シングスピール(サドラーズウェルズ系)
2着 ハービンジャー(ダンジグ系) × サンデーサイレンス
3着 ディープインパクト × トニービン(グレイソヴリン系)
愛知杯
2020
1着 メイショウサムソン(サドラー系) × マリエンバード(ニジンスキー系)
2着 ステイゴールド × ネオユニヴァース
3着 ハービンジャー(ダンジグ系) × サンデーサイレンス
博多S
2019
1着 ハーツクライ × キングカメハメハ
2着 ディープインパクト × Touch Gold (ヴァイスリージェント系)
3着 ハービンジャー(ダンジグ系) × サンデーサイレンス
▽向いているかも知れない血統
・ハービンジャー × サンデーサイレンス(系)
・ディープインパクト産駒
・母の父サンデーサイレンス系
個人的に思っていることだけど、道中でペースの乱れが少ない流れる展開はディープインパクト産駒が得意としているはず。
ハービンジャーもこういう流れは得意かな?
▽まとめ
・スタートから最初のカーブまでが約470mの長い直線。
・コーナー4回。
・スタート自体はゆっくりではあるものの、前半3Fはスピードが上がりやすい形態。加えて3-4コーナーはスパイラルカーブ+下り坂なのでスピードが落ちにくい。
・ほぼ確実に息が入るのが4F目。それ以外の場所は入る時とそうでない時がある。
・夏場は野芝なので良馬場なら時計が速い。雨が降ると緩くなるのも早い。野芝は踏みまくったほうが丈夫になるから開幕時は多少やわらかめでタフ。
・差しが届く展開もあるけど、通常の展開なら「4角5番手以内」や「4角までに位置を上げている馬(脚質不問)」の台頭が多い。
・有利かも知れない馬 →4角手前の馬群密集ポイントで包まれにくい位置から追走できる(例えば先行や外差しや捲りなど)で、仕掛けてからの上がりが速い馬。
また気付いたことなど随時記載します。
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