皆さんは普段何を意識しながら過ごしているだろうか。
私は毎日死を意識し、いかにこれから生きていこうか?ということを考えながら過ごしている。
34才になった今。これまでの人生はまさに順風満帆だった。母親に五体満足で産んでもらい、大きな病気もせずに地元の小中高を卒業。高卒で県内の会社に就職して早15年。世間一般よりは裕福ではないし給料は決して高くはないが、釣具に小遣いを当てられてまずまずの生活をできる分だけは稼がせてもらっている。結婚もし、子供もでき、家も買った。もうなんの文句もない人生。
なのに結婚してから、なぜか死を毎日意識しながら生きている。怖いのか?いや違う。
このままでいいのか!?という気持ちに苛まれている。そんな時だ。去年とあるダムというフィールドに出会った。これがまさに人生の分岐点だった。ここに通い詰めたのは2つ理由がある。1つは単純に本栖湖に負けたからだ。あまりの釣れない本栖に私は負けた。当時トラウトを初めて8年目の出来事だった。
それまで私は本栖ばかりに執着し、本栖の魚以外はクソだとも思っていた。
しかしそれは大きな勘違いだった。ダムで出会った山梨には生息しない素晴らしい魚。人として素晴らしい考えをもった県外のアングラーの方々。息をのむような感動する景色。
魚やフィールドに順位などない!と7年もトラウトしてようやく気付かされてしまった。そこから様々な場所へ行き、様々な場所で車中泊と釣りをする。そして現地で大好きな酒も飲み、そしてそして様々なアングラーの方々と出会う。
ブラックバス釣りを始めた20数年前。グランダー武蔵にドハマリしていた少年時代。その当時に匹敵する程のドキドキ感を去年から味わうことができている。
2つ目は山梨にはいない(本栖湖にはごく僅か?)止水のブラウントラウトがダムには生息しているからだ。止水の50アップブラウン。私の目標だ。
話を戻すと。
このままただ死んでいいのか?人生悔いはないのか?
ただなにもしないで死にたくない。納得して笑って死にたい。
そして考え抜いた結果。やっぱり私には釣りしかなかった。
山梨から飛び出して、見たことのない場所で、素晴らしい景色を見ながら山梨にはいない魚を一匹でも多く釣って、釣れなくても良い経験をたくさんして、満足して嫁さんより二日程早く死ぬ!
そう決めた。
色々考えた。銀山湖の大イワナ?いやいや、ニッコウイワナにそこまで時間は割けられない。
北海道のミヤベイワナにオショロコマ?いやぁ。。。そもそもイワナって魚が私には普通なんだよなぁ。
そして考え抜いて、行くフィールドを4つに絞った。
中禅寺湖のレイクトラウト
湯川のブルックトラウト
支笏湖のブラウントラウト
そしてとある湖のとある魚
この4つに絞った。そこからふるいにかける。
そもそも中禅寺湖って山梨から近くね?(笑)別にそこまで大袈裟に語らなくても行ける場所。そして何よりも上記の通り、私は正直あまりイワナ属(レイクトラウト)が好きではない。嫌いではないよ?いや、あんまりね興味が湧かない。ヤマトは好きだが、うーん。。。
また適当な日に適当に行ってみるか。ということで却下。
湯川のブルックトラウト。
上記の中禅寺湖と同じ理由で却下。普通の土日でも行ける。いつでも行ける。ただブルックトラウトは私の知る限りでは山梨には桂川にしかいない。しかしネイティブとは程遠い汚くて丸っこブルックしかいない。
小学6年の時に親父と行った湯川。そこにまたいつか行って、ネイティブのピンピンなブルックはいつかまた釣ってみたい。
支笏湖のブラウントラウト。
ここは本当に行きたい場所。この4つの中では一番行きたい。
だが。。。生息する魚がニジマスにブラウンにサクラマス。。本栖湖やダムでも狙えるんだよなぁ。。それに。今の私のヘソクリでは飛行機代は払えない。さすがに無理。なので。飛行機代を今年から貯めることにした。2.3年後を目標に、貯まったら行くことにした。
さぁ。残るは一つ。
それは。。。
十和田湖のヒメマスだ。
皆さんからドツッコミがバンバン入りそうなのだが、私はここに決めた。人生悔いなく過ごすための釣行第一弾を十和田湖のヒメマスに決めたのだ。
山梨の西湖に本栖湖は全国でも有数のヒメマスの生息地である。じゃぁなぜわざわざ青森県まで行くのか?高速で9時間かかるそう。
それは赤い宝石をこの目で死ぬまでに一度でいいから見てみたいからだ。
十和田湖アングラーはその赤い宝石をミニチュアのレッドサーモンと呼ぶらしい。
一年前の秋。ふとInstagramに目をやると、目を疑うような魚が写っていた。
その魚の背中は盛りあがり、口は曲がっていた。ヒレはピンピンで、顔は凶悪そのもの。そして一番目を引いたのが、あの赤い色。
まさに最強の秋鱒。そしてまさにミニチュアレッドサーモンと呼ぶにふさわしい魚体だった。
秋アマゴ、秋ヤマメにもひけをとらない、最強の秋鱒に私には見えたのだ。
本栖湖でもいいじゃん?と思われる方もいるだろうが、本栖は湧水の湖で流入河川がないのだ。赤い宝石を本栖湖で釣るのはブルーバックレインボーの70を釣るより難しいだろうし、宝くじが当たるより確率は低い。というか赤い宝石は山梨にはいないと思っている、私はね。山梨のヒメマス達の婚姻色は黒くなるだけじゃないのかな?あの赤は遡上してくるから赤く染まるのでは?と私はね、そう思うのですよ皆さん!!
なので十和田湖に行きたいのだ!
『かっこよすぎる。。。なんなんだこいつは。。。十和田湖?やべぇ。。。。十和田湖やべぇよ。。。』
もう十和田湖が頭から離れなくなってしまった。
そこからSNS等で調べに調べまくった。十和田湖のヒメマスを。
すると釣り方もまた面白いのだ。渓流タックル『5フィートクラスのロッドに2000以下のリール』に4~5センチのミノーで、なんと!!サイトフィッシングをするそうなのだ(^^)10月になると産卵の為に流入河川を遡上するらしい。そこを赤やオレンジの派手なミノーでリアクションバイトさせるらしい。
本栖湖アングラーや芦ノ湖、銀山湖、支笏湖、中禅寺湖。。。そういったフィールドのアングラーは8フィート以上のロッドに10~30グラムのジグやスプーンをつけて、ぶっぱなす。これが男だ!!と思う方が多いだろう。
しかしダムや本栖湖でそういった釣りを散々やってきた私にとっては、十和田湖のサイトフィッシングがもうぞくぞくしてたまらない!!!止水でそんなサイトフィッシングがあるのか!?そんな面白い止水の釣りがあるのか!!
しかしここ数年の気温上昇とともに遡上数は激減しているらしく、サイトフィッシングが成り立たない場合が多いらしい。。。なので結局は長いロッドで重いルアーをぶっぱなし、ブレイクを舐めるように引っ張る釣りになるらしい。
なので渓流タックルと本栖タックルの二刀流で行きたいと思う。





