ビッグモーター事件ですが、デフレを象徴する企業でした。

 

その不正内容ですが、

 

・車を売る時

 ゴルフボールで傷をつけて顧客の車を不当に安値で買取り

 

・車を修理する時

 ゴルフボールで傷をつけて修理費用を水増し請求

 

・車を買う時

 事故車等の問題のある車を「問題ない」と嘘をついて不当に高値で販売

 

これが会社の利益のために組織的に行われてました。

 

社長や役員は「組織的ではない」と言い逃れするのでしょうが、複数の店舗で特定時期以降に確認されていることや、元従業員が「工場長から指示があった」と証言していることから、「組織的」と言われても言い逃れはできません。

 

さらに当初、この指摘を受けてビッグモーター側が社内調査をしましたが、「不正の指示は確認できなかった」金融庁に対して嘘の調査報告をしています。

 

これだけでも組織的詐欺が成立しますが、さらに悪いことに、

 

損害保険会社(損保ジャパン)と結託していた疑惑が出てきました。

 

・損保ジャパンは事故などがあった際に、その修理会社としてビッグモーターを紹介。

・紹介を受けたビッグモーターは車を修理し、その修理費用(保険金)を損保ジャパンに水増しして請求。

 

前社長は元々損保ジャパンの従業員であったことや、損保ジャパンの社員を受け入れていたことなどから、お互い利害関係のあるズブズブの関係。

 

アメリカではこのような関係になるのを防ぐために、保険会社と修理などを請け負う企業が社員を受け入れることなどを禁止しているそうです。

 

他にも、

・交代した社長が真っ先に行ったことが、社員規則の回収とLINEの消去(証拠隠滅)

・環境整備の名目で、街路樹を枯らす

・上司が休日深夜にLINEをしてくる

・恐怖政治で上司に文句が言えない

 

この会社は叩けばホコリがどんどん出てきます。

不正をすればするほど、従業員を脅せば脅すほど、利益を上げさえすれば出世する仕組みという、驚くほどのブラック体質です。(もちろんこんな体制を作った経営者や役員に責任があります)

 

また、前社長の記者会見も奮ってました。

 

「私は全く知らなかった」

「すべて従業員が勝手にやったこと」

 

まるで東日本大震災の時の東電の社長のようです。

自分は即引退(株式は保有したまま)で、あとは現場の従業員に丸投げです。

 

「車を売るならビッグモーター」

 

ではなく、

 

「不正をするならビッグモーター」

 

と覚えましょう。

 

今年のブラック企業大賞ビッグモーターで決まりですね。

 

ただ気をつけたいのは、ビッグモーターに電話したりして文句を言うのはやめましょう。

 

どうせ応対するのは末端の従業員で、どちらかといえば可哀想な方々です。

 

工場長クラス以上の出世組は表に出てきませんから。