量子力学の最前線で活躍するカルロ・ロヴェッリさんによる本です。
ループ量子重力論という、最新の量子力学の有力仮説を唱える作者さん。
刺激的なタイトルですが、量子力学的には本当に「時間は存在しない」という結論になるそうです。
もう1つ有力で日本でも有名な量子力学の理論として、超ひも理論というのがありますが、あれとループ量子重力論というのが量子力学では最前線の理論らしいです。
アインシュタインは一般相対性理論で、
山とかの高いところで時間を測ると時間の進み方が速く、
地面とか低いところで時間を測ると時間の進み方が遅い
といったそうです。
これは重力があるからだそうで、より地面に近い場所はエネルギーが高いので時間がゆっくり進むのですが、地面から離れると重力が弱くなるので時間が速く進むそうです。
このことは言い換えると空間が歪んでるのと同じで、例えば地球の直径と同じくらいの背丈の人間がいたとして、その人が丸い地球の上を歩いてるところを想像すると、その人の頭の移動量と地面に接した足の移動量はかなり違うことが分かります(頭の部分の円周と足の部分の円周が違います)が、あれは移動する量が多いというよりは、時間が速く進んでるから、頭の移動量が多いように見えてるだけだそうです。
つまり空間が歪んでるからだそうで、頭の移動量と足の移動量は全く同じ。
もっと言うと、丸いボールを投げた時に、ボールの上の部分の時間は速く進んでいて、下の部分の時間はゆっくり進んでいるから、結果としてボールは下の方に向かって進むように見えている。(つまりこれが重力)
目から鱗というか、時間、空間、重力は相互作用しながら全ての現象が現れると言うことだそうです。
ここまでがアインシュタインの一般相対性理論で、科学的に実験して確認されてるそうです。
で、「時間は存在しない」理由ですが、例えばAさんからBさんを見た時に、AさんはBさんから発せられた光を見ていますが、その光が到達するまでにすでに時間が経過してしまってるので、Aさんが見たBさんはすでに過去のBさんなんです。
しかもAさんとBさんでは時間の進み方も異なるそうで、その理由は素粒子にモヤが掛かっていて、実際に見るまでは状態が確定しないからだそうです。(不確定性原理)
よって、結論として「時間は存在しない」
素粒子レベルで見ると、時間は素粒子ごとにモヤっとしたもので、素粒子ごとに進み方も異なる。
時間は存在するように見えるけど、それはモヤッとした霧のようなもので幻想でしかない。
ここからは私の感想になりますが、これ読んでて思ったのは、「私って一体何?」ってことです。
私が考えるって、結局は脳神経を神経伝達物質が流れるってことですが、その流れが例え光の速度くらい早かったとしても、結局は考えてるのは過去の事です。
そうすると、今の時点ってことがもう無くなってしまうので、結局は考えてる「私」そのものがすでに過去になってしまいます。
そう考えると、「私」ってそもそも存在しないんじゃないか?っていうことになるんじゃないかと思いました。
もしかすると仏教の「私は存在しない」とか、「全ては空である」と言うような教えも、もしかすると量子力学が言ってることを、数千年も前に既に言ってたってことになるかもしれません。
仏教ってすごい。
