自分、DXって聞くと、デラックスの略?とか思って、マツコDXとか余計なことを考えてしまうのですが、DXデジタルトランスフォーメーションのことだそうです。

 

で、デジタルトランスフォーメーションですが、その前に、デジタイゼーションという言葉があって、デジタイゼーションというのは、紙とかにある情報をデジタルデータとして取り込むことをいうそうです。

 

さらにデジタライゼーションという紛らわしい言葉もあります。

 

デジタライゼーションは、デジタイゼーションを行った上で、それをビジネスにすることをいうそうです。

 

言葉だけ聞くと違いが分かりにくいのですが、例えばデジタイゼーションは紙に書いてあるアナログな情報をKindleやPCにデジタルデータとして取り込むことを言います。

 

音楽をPCに取り込むとか、描いた絵をPCに取り込むとか、デジタイゼーションは結構身近にやってる人がいるかもしれません。

 

で、デジタライゼーションは、Amazonとかがやってるように、そのデジタルデータを販売してビジネスとして成立させてしまうことをいうそうです。

 

ここまでをざっくりとまとめると、

 

・デジタイゼーション:単にデジタルデータとして取り込む

・デジタライぜーション:デジタルデータとして取り込んだ上で、ビジネスにする

 

と、こんな感じになります。

 

で、DXです。

 

デジタルトランスフォーメーションは、デジタライゼーションを行った上で、今までに無かったような革新的なビジネスモデルを作ることを言います。

 

さっきも触れたKindleもそうですが、今まで本屋さんで本を買ってたのが、Kindleやスマホを持ってればデジタルデータとして買えるようになりました。

 

Amazonは本の流通モデルや人々の生活スタイルまで変えてしまったわけです。

 

アップルはDXを音楽ストリーミングでやりましたし、マイクロソフトはDXをオフィスソフトやOSまでをもサブスクリプション化してやっています。(お店にPCソフトやCDを買いに行くことって最近はほとんどなくなりましたよね?)

 

まぁ、マイクロソフトは基本的に人の真似ばかりなので個人的には認めたくありませんけど。。

 

さらに最近は人間の思考特性をデジタルデータ化し、自動運転に代表されるAIとして活用しようと日々研究が続けられています。

 

ここまでをまとめると、

 

DX(革新的なビジネスモデルを作る) > デジタライゼーション(ビジネス化) > デジタイゼーション(アナログのデジタルデータ化)

 

と言うことになります。

 

それで、やっと哲学との関係になります。

 

DXって、哲学で言うイデア界に相当すると私は思ったわけです。

 

デジタルデータは劣化せず、基本的には永続します。

 

(もちろん、物理的な磁気データなので、ディスクが壊れたり物理的に破壊されれば無くなってしまいますが、基本的にはコピーしてしまえば全く劣化せずに永続できます。)

 

プラトンは、イデア界に永続するものが洞窟の影に映るように現実世界に投影されると言いました。

 

これはまさにイデア界(DXの世界)が現実世界に投影され、人々の生活スタイルを変えてしまうのと似ていると、私は思ったわけです。

 

ただイデア界とDXの関係が全く同じかというと、そういうわけではなくて、プラトンのイデア論の場合、上(イデア界)から下(現実世界)へと降りてくる一方通行な関係だったわけですが、DXの場合は下(現実世界)から上(イデア界)へと行き、また上(イデア界)から下(現実世界)へ降りてくることもあるという双方向の関係という違いはあります。

 

哲学に詳しい人は分かるかと思いますが、DXってプラトンとアリストテレスを足して2で割ったような感じです。いや、プラトンとアリストテレスの両方を合わせてしかも矛盾しない、メタ・イデア論みたいな感じと言えるかもしれません。

 

 

こう言うことを考えると、現実が哲学のはるか先を行ってしまってるわけで、哲学不要論はやっぱり肯定せざるを得ないかなぁ、と思ってしまうわけです。

 

誰か偉い哲学者で現実を引っ張っていくような思想を提示する人はいないものでしょうか?