知ってる人は知ってるけど超マイナー(失礼)な博物館、たばこと塩の博物館に行ってきました。

以前は渋谷区役所のすぐ近くにあったんですが、いつの間にか移転してたようです。

現在は墨田区スカイツリーのすぐ近く(歩いて5~10分位の場所)にあります。

NHK朝ドラ「まれ」で、塩を作ってるおじさんが浜に海水を撒いてるシーンが出てましたが、塩の作り方を知らない自分、「塩って海水を煮詰めるだけじゃできないの?あの作業は何のため?」とか思ってたんですが、その理由が明確になります。

ちょっとその理由を書いておくと、あれは揚浜(あげはま)式塩田と言って、塩の生成の最も古いやり方だそうです。大まかな手順ですが、

1.浜に海水を撒いて乾燥させ、塩分濃度を高める
2.浜の砂を集めて海水が下にしたたり落ちる入れ物に揚げ入れる(浜を揚げるので揚浜式です)
3.集めた砂の上から海水を入れると、非常に濃度の濃い海水(灌水)が下の方にしたたり落ちてくる
4.集めた灌水を10時間以上煮詰めて塩を取り出す


以上ですが、1~3を飛ばして海水を煮詰めるだけでいいんじゃない?とか思うんですが、それだと塩分濃度が低すぎて塩を取り出すのに莫大なエネルギーが必要になるそうです。

他にも海水を撒く代わりに潮の満ち引きを利用する入浜式や、海水をポンプを利用して少しずつ流し込む流下式、そして現代の精製法として化学反応を利用するイオン交換式等も紹介されていて、非常に勉強になりました。

あと、たばこですが、発祥は南米のマヤ文明で、それがスペイン・ポルトガルによる植民地化で欧州に広まり、さらにそれが江戸時代に南蛮貿易として伝えられ、江戸時代の人はほとんどがたばこを吸っていたという文献もあるそうで、こちらも非常に勉強になりました。

たぶん、全部きちんと見ようとすると2~3時間はかかろうかというほど充実した展示内容で、お値段はたったの100円!

大人料金の割引なしの定価で100円ですよ。安すぎだろ!

そして人に知られていない為か、お客さんは少なめで、シルバーウィークだというのに、私が行った時は家族連れが3組ほどと、お年寄り夫婦が来ていて、スカイツリーのごった返しを見た後では悲しくなるほどの閑散具合でした。

新築の4階建てのビルがフルに展示場で、設備も非常に充実。人が少なくてたったの100円。

スカイツリーの混雑に辟易とした方、絶対おすすめの穴場中の穴場です。