半沢直樹の最終回を見ました。
(以下、ネタバレ含みます。)

最終的に頼りにしていたトップからはしごを外される形で負けてしまった半沢さん。私、まるで現代を象徴しているかのようだと思いました。

もちろん、半沢直樹は架空の人物です。

でも、公益の事を考え、人の為であれば自分が不利な立場になったとしても人を優先するという、その人間性を描いたドラマ。そして最終的に信頼していたトップから出向(左遷)を命じられるという最後。

一方、「海賊と呼ばれた男」というベストセラー本がありますが、あちらは実在した人物で、さまざまな障害を克服していって最終的に勝利しますが、昭和の時代、戦前・戦後を描いた時代です。

公益を優先する人物が勝利する戦後の時代と、負けてしまう現代。どこが違うんだろう、と考えさせられたわけです。

結果考えついたのが、トップが「我が我が」の、自分または自分の会社優先の小粒だということ。

現代社会を見ていると、私はトップの小粒感が際立ってきてるんじゃないかと思うんです。

それに対して、海賊と呼ばれた男の出光興産の創業者、出光佐三氏。

常に公益を優先し、日本の為になるのであれば自分が莫大な(天文学的)借金を負う事も厭わなかった大人物です。

ところで「題名の無い音楽会」っていう民放の番組がありますが、あれって出光興産がスポンサーなんですが、民放の番組なのに一切CMが流れません。あの番組、公益の為にやってるんです。

半沢直樹、続編があるのか分かりませんが、公益を優先した人が勝利できた時代があったのに、現代はそういうことが出来なくなってきているという、原作者、池井戸潤からのメッセージなんじゃないでしょうか?