最初に水をまいた自衛隊

原発のことを考えていて、ふと、最初にヘリコプターで水をまきに行った自衛隊のことに思いが至りました。

結果から言えば、彼らが蒔いた水はあまり影響を及ぼさなかったとみられているわけですが、彼らは放射線の量がいかほどのものなのか、判然としない時に最初に飛び込んで行ったわけです。

上官が引き留めたところを、どうしても国民の命を守るために行くと進言して行ったという話も聞かれます。

これが本当だとすれば、まさに、命がけ、死ぬ覚悟を持って行ったことが推察されます。

これが上官の命令を無視して無理矢理行ったとなれば、悪い方にとらえたらシビリアンコントロールができてないという話になるわけですが、ここは上官が政府に了解を取り、きちんとシビリアンコントロールが守られた上で行ったのです。

この自衛隊の方々の働きは、数値の上では、「大した影響を及ぼさなかった」という話で終わるのかもしれません。

しかし、この自衛隊の方々が最初に行ってくれたおかげで、思いの外、被曝量が少なかったということが判明し、その後の放水活動が行いやすくなったわけです。

その後の活動も勿論命がけではありますが、ある程度事前に放射線量が分かった上で行けたのと、「最初に行った人がいる」という精神的な意味での、「後に続け！」という強さとか、支えになったはずなのです。

このことに思いが至った時、自衛隊の方々には感謝せずにはおられない思いでいっぱいになりました。

数値的な記録には残らないかもしれません、「大した影響を及ぼさなかった」の一言で済まされてしまうのかもしれません。

しかし、精神的、魂的な面で行くと、この方々の行動はまさに国家の危機を救うのに重要な役割を果たしたのは間違いありません。