これはもう、義務教育の弊害としか言いようがないのですが、私たちは何でも言われた通り記憶するように教わります。そして、それが知っていることだと思い込んでいます。
例えば、いい国作ろう鎌倉幕府と記憶して、1192年に鎌倉幕府ができたと知っているつもりになっています。
しかし、それに何の意味があるのでしょうか？
それは本当にあったのでしょうか？
もし、その歴史自体が間違っていたら？
そう言ったことは、単なる知識に過ぎず、人生を生きることとは全く無縁です。いい学校に入ったり、いい会社に入るのには役に立つかもしれません。
しかし、人生を生きることに必要なのは、実際に体験して理解することです。そうして初めて知っていると言えるのです。
ただ本を読んだだけでそれを体験しておらず、本当かどうかもわからないなら、それは単なる知識に過ぎません。
しかし、私たちは内なる世界の事についても学校のお勉強と同じように取り組んでいます。
たくさんの本を読んだり、インターネットでいろんなホームページやブログを読んで、それが本当かどうかも確かめることなく、情報を鵜呑みにしています。
そして、そのたくさんの知識が濃い霧のようになり、目の前のリアリティーを見れなくなっています。
酷いときには、溜め込んだ知識同士が葛藤したり闘ったりして混乱して、グルグルと堂々巡りをしていたりします。
そして、「どうしたらいいのからない！」、となっていたりします。
そしてそれが、本当かどうかも確かめずに溜め込んだ知識のせいだと氣づきもしないのです。なぜなら、溜め込んだ知識を信じ込み、その制限の中に囚われているからです。
どんなに素晴らしい情報に出会ったとしても、それを実際に体験できないなら、絵に描いた餅と同じです。絵に描いた餅を眺めているだけで満足なら、それでいいでしょうが。
私たちは、何のために体を通してこの世界に現れているのでしょうか？
実際に体験するためですよね。
ですから、大切なことは、体を通してそれを体験し、結果、知ることです。
ですから、説明を聴くだけでは準備に過ぎません。実際に体験して初めて理解が起こります。
なので、素晴らしい知識を集めるのではなく、実際に体験できるような所に行くことが大切です。
その際、これまで溜め込んだ知識を脇に置き、真っ新な状態で体験することが大切です。そうしないとたくさんの知識が邪魔をして、それが何なのかを確かめることができません。
ですから、内なる旅において、知識は無ければ無いほど早く進めます。
これまで何年も本を読みあさり、本当かどうかも確かめもせず知識をたくさん詰め込んできた人ほど、遅々として進まないものです。進む前にたくさんの知識という荷物を降ろす必要があります。
逆に、知識を詰め込んでない人は、身軽なので軽々と進むことができます。