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不定期連載
【シャンプーについて考える】Vol.2
~硫酸系シャンプーの実態~ .
洗剤の歴史を紐解くと、紀元前3000年代の
石けんまでさかのぼってしまうので割愛しまして、
水と油が分離せずに両者を繋ぎ止める働きを持つ
界面活性剤の中で洗浄効果を持った合成界面活性剤
によって生まれた洗剤の話から。
第二次世界大戦1940年代にドイツで石油原料の
硫酸系界面活性剤が誕生しまして、日本でも . 1953年に
花王が硫酸系アルキルベンゼン . 合成洗剤を発表、
その後、硫酸系台所洗剤、 . 硫酸系シャンプー、リンスが
発売されたんです。 . スタートは硫酸系。
現在でも成分の混合率は違えど、一般的な台所洗剤と
シャンプーがほぼ内容が一緒なのは変わってません。
1961年に事件が起こました。
化学会社にて、硫酸系合成洗剤(アルキルベンゼン) . 生産中に
●従業員1名が硫酸系合成界面活性剤による中毒死の疑い
●従業員13名が皮膚炎
●硫酸系台所洗剤を使用していた消費者が内臓障害を訴えました。
これによって化学会社は急遽合成洗剤に代わり粉石けんを販売し、
『今お使いの石油化学洗剤は人体に危ない点があると発表』しました。
→この事件が人体の安全性に関わる洗剤有害説の始まりです。
その後は東京都衛生研究所が『無害ではない』と 新聞発表
↓
反論で厚生省が『通常使用では問題ない、しかし水洗いは十分に』
↓
世論が『厚生省の怠慢』を指摘、国会で化学的根拠調査が可決
↓
粉ミルクと誤って一口誤飲した乳児死亡事故に対し、因果関係なしと判決
↓
この事件がきっかけで各地の研究機関が洗剤の有害性の研究を手掛ける
その後、食品衛生調査会は『害はない』、国務大臣は『有毒性・公害を認める』
厚生省は『濃度によっては人体に障害を起こすので注意』を呼びかけ
やっと1968年に『硫酸系合成洗剤、改良しますかね。』となったワケです。
それでもまだまだ一般消費者が関心が集まったのは1975年の頃です。
研究者の中では、皮下組織の異常、胎児の奇形率、精子のへの影響など発表しましたが
結果、 . 研究者は『有害』・政府は『無害』という見解で終了してます。
で、その後、問題は人体への影響から環境問題へすげ変えられ
今現在でも人体安全性については問題ははっきりせず
賛否両論に分かれているのです。 ←いまココ。
で、そんな安全性もハッキリしない硫酸系洗浄剤である成分は国内生産してません。
中国で生産され、日本は輸入しているんです。 .
・・・さらにその成分について、ヒ素や水銀等の検査はしていないようです。
市販のシャンプーもサロン専売品のシャンプーも、硫酸系界面活性剤という部品は輸入です。
・・・ いかがですか?これが一般的シャンプー、台所洗剤の実態です。
結構、優しくない世の中です、はい。
…つづく。