次の2つの文をひとつにまとめてみます。
 Ich bin krank.

 Ich bleibe zu Haus.

 

まず、シンプルに英語の and のような und を使ってみます。

 Ich bin krank und ich bleibe zu Haus.

という1文になります。

 

これでよいのですが、「〜なので」という接続詞を使うと、もっと気が利いた感じがするかもしれません。

 Ich bleibe zu Haus, weil ich krank bin.

 

文には、主文と副文があります。
主文(平叙文)では定形が2番目の位置にあるというのは重要な事項です。
そして副文では、定形が副文の中の最後に位置するというのも重要事項です。

 

上の例文では、weil 以降が副文です。英文法風にいうと従属節です。

副文の中では定形(定動詞)が最後に位置します。重要なので赤字にしておきました。

 

英語では

 「主節」+「従属節」でも、

 「従属節」+「主節」でも、

ニュアンスは異なるとしても、日本語に訳すと同じようなことになってしまいます。

ドイツ語でも、

 「主文」+「副文」

 「副文」+「主文」

どちらも可能です。

副文を先にした例を書いてみます。
 Weil ich krank bin, bleibe ich zu Haus.


従属接続詞(ここでは weil )ではじまる文は副文です。副文の定形は副文内の最後に位置します。赤字で表示してあります。

 

副文を先に置いた場合に注意すべきなのは、主文の定形の位置です。重要なのでで表示しておきます。

主文は「定形2位」、つまり「定形を2番目に置く」ので、2番目に置いたら ich より前になってしまったのです。

 

なぜ bleibe が2番目かというと、

 Weil ich krank bin,

が1番目だからです。これが1番目には見えない人がいると思いますが、もし文頭に前置詞句があれば、その前置詞句が「1番目」だということは納得できるでしょう。

 

そこで、

 wegen der Krankheit

という前置詞句を置いてみます。

 Wegen der Krankheit bleibe ich zu Haus.

 

Krankheitは女性・単数・2格ですから、定冠詞が der です。「病気が原因で」という意味になります。

そうすると、

 weil ich krank bin,  (私は病気なので)

という副文とだいたい同じ意味です。

もし、「私が」病気なのだと明確にいいたければ、

 wegen meiner Krankheit,

のように、定冠詞ではなく、所有冠詞にすればよいでしょう。

 

つまり副文とは、前置詞句に主語・動詞を補って、ゴージャスにしたようなものと考えられます。ですから前置詞句が文の初めにあると「1個目の成分」であり、副文があっても「1個目の成分」のようなものなのです。

 

 

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接続詞には従属接続詞ではないものもあります。たとえば und (英語の and )や oder (英語の or )などで、これらを使う場合は動詞の位置に何も影響しません。並列接続詞です。


まず、従属接続詞をいくつか覚えると学習しやすいです。次の5個は初めに覚えるものとしてお薦めです。

 weil  ~なので
 wenn  ~ならば
 dass  ~ということ(英語の that )
 ob   ~かどうか
 während  ~する間に


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