今日は、お勧めの本を紹介するコーナー📖



今回の話題は、青崎有吾という作家がすごいという話。



先月、プロ向けの文学賞がいくつか発表になりました。


一般の人は芥川賞直木賞本屋大賞くらいしか馴染みがないかもしれませんが、文学賞ってたくさんあるんですよね😳


アマチュアがプロになるための新人賞とは別物で、自分で応募するわけではなく選出されるわけです。



青崎有吾さんは2012年に鮎川哲也賞という新人賞を受賞してデビューした12年目の作家なんですが。


ほぼ一週間に発表になった本格ミステリ大賞、推理作家協会賞、山本周五郎賞を『地雷グリコ』で受賞して三冠達成してしまったわけです🤯


勢いがすごい💨



青崎有吾さんの作品読んだことないのですが、気になっちゃいますよね✨


ちょっと前にドラマ化された『ノッキンオン・ロックドドア』や『ネメシス』の脚本協力、アニメ化した『アンデッドガール・マーダーファルス』なんかも代表作だそうで🙄


12年目なのに今年で33歳とまだ若い。



今後伸びてくる作家として注目ですね👀


















それでは本日の1冊目は、小説から。




辻堂ゆめさんの最新刊『二人目の私が夜歩く』です!


前半を読み始めた時にはファンタジーかと思いきや、ラストにはちゃんとミステリーに変わるあたりがさすが👏


いきものがかりの水野良樹さんとの対談もネットニュースになっているので、あわせて読んでもらえれば✨



昼と夜で一つの身体を二人で共有する茜と咲子。


姉妹のような親友のような関係を築いていたが、昼の終わりによって夜の真実が顔を覗かせはじめる。


人間の本質を浮き彫りにする問題作。



前半が昼の茜視点で書かれているのですが、後半の夜の私視点で語られなかった真実が暴かれていきます。


茜も咲子も交通事故の被害者であり、茜はトラウマを抱え、咲子は記憶喪失になり重度の身体障害を負ってしまった。


事故前後に会う予定だった恋人と親友が見舞いにもきてくれなかった理由が知りたいと依頼される茜。



割りと無理がある設定を本当のことのように描き、それを現実的に落とし込むのがうまいなと🙄


伏線とその回収もすごくて、しっかり騙されました😂



音楽のくだりは、著者も経験があるそうで。


障害者の本音がリアルに伝わってきますし、感情が揺さぶられっぱなしでした😭


二部が圧倒的に面白いんだけど、一部の伏線あってこそなんですよね。



個人的には不眠症で睡眠薬使ってるから、トラウマで夜が怖い設定も共感したかも?


心療内科出てくるあたりとか💦


夢遊病の対策のディテールもばっちりで👌



過去の出来事が繋がっていく過程も鮮やかで、ページ数も短いのでさくっと読めちゃいます。


辻堂ゆめ作品初心者にもお勧めの1冊。

















続いて2冊目は、小説から。




秦建日子さんの『Change the World』です!


松岡充さん主演の舞台を観に行くので先に原作小説をと読み始めたのですが、前作の『And so this is Xmas』(サイレント・トーキョーの名前で映画化)は2020年末に読んだのに忘れてて、また買って読んじゃったんですよね😅



夏休みの前夜、公園で小学校教師が殺害された。


史上最悪の渋谷テロ事件から二年、本所南署に異動したばかりの刑事・世田は、元警視庁サイバー班の奇抜すぎる新人女性刑事・天羽史と事件を追ううちに、AR爆破シミュレーションアプリ『アイコ』の存在を知る。



事件のキーワードは、人気漫画『ツリー・ブランチ』。


世田は、大型イベントが行われる東京ドーム前に立っていた。



前作がパニック小説だったのに対し、今作は警察小説になっています。


前作を読んでいなくても楽しめますが、テロ事件やキャラクターを踏襲しているので読んでいたほうがわかりやすいかと思います👌


前作はやたらと視点人物が入れ替わり複雑でしたが、今回は大半が世田に固定されているので読みやすいです。



前作では世田も泉も視点人物なのに影が薄かったのですが、今回ははっきり書かれていますね。


真奈美のキャラクターが変わりすぎな気はしましたが😅



天羽史のキャラクターがかなり立っていて、世田との会話が小気味いいです😁


舞台版はSOPHIAの『あなたが毎日直面している世界の憂鬱』がテーマソングになっているのですが、なるほど作品とかなりリンクしているなと感じましたね✨


素材も現代的。



6/11に三部作の完結編が出るので、そちらも楽しみにしたいと思います。


舞台も千秋楽に行くので、今から楽しみになりました。



松ちゃんが言うほど難しい話ではないですけど、原作先に読んでおいて損はないと思います🤗





















最後に3冊目は、小説から。




真保裕一さんの『魂の歌が聞こえるか』です!


音楽業界ミステリとありますが、ミステリーかと言われると🤔


音楽業界の制作側を描いたエンターテイメントですね✨



レコード会社でA&Rをやっている主人公は、送られてきたデモを聴いて震えた。


契約を勝ち取り、アニメの主題歌にデビュー曲でいきなり抜擢されることが決まり、大型新人の誕生に喜ぶが。


バンドメンバーはある秘密を抱えており、ある日週刊誌に嗅ぎ付けられて。



もうね、音楽好きは読むべき作品です🎵


業界のディテールに圧倒されるし、めちゃくちゃ熱い。


バンドのバックボーンも感動を呼ぶ。



新人バンド以外にも二組抱えるアーティストが出てきますが、そちらのエピソードも心理描写が丁寧で。


新人と昔ヒットしたシンガーの対比もいい😁



A&Rの仕事は知らなかったのですが、こうやってメジャーのアーティストは戦っていくんだなというのが伝わってきて。


三組とも応援したくなるんですよ🤗


歌を聴いてみたくなる。



手を繰るのが止まらなくなりました😳

























今回は、こちらの3冊を取り上げました📚



先月小説の新作を仕上げて新人賞に投稿終えたので、少し楽な気分です。


まあ、次回作早く決めて準備を始めなきゃいけないのは毎回のループですが💦


毎回言いますが、予選位は通りたい🙏



それでは、次回をお楽しみに💙