今日は、お勧めの本を紹介するコーナー📖



作家の印税率が10%なのは搾取なのかが、話題になっているそうです。


若干の差はありますが、作家側が本の値段の10%を印税としていることはわりと知られていますよね🙄


漫画家の問題もあって、今浮上してきたのかな。



本を作る工程で、様々な仕事が絡んでくるんですよね。


出版社だけでも校閲や営業や編集者や製本などが、他に表紙のデザインだったり取次や流通だったり印刷だったり広告代理店だったり。


それらを本一作から出しているのだから、振り分けると10%は妥当となるわけです。



売れなければ赤字で、大半の本は赤字で出しているとのこと。


一部の売れている作家の黒字分で、その赤字を賄っているそうです。



新人や売れない作家が出せているのも、ベストセラー作家のおかげなんですね✨


あまりにダメなのは出させてもらえませんが💦



これ、本に限らずものやサービスを売るには配分があると思えばわかりやすいんですよね🤔


競馬のレースの賞金は、馬主、調教師、厩舎スタッフ、騎手でわけられるので、騎手が受け取れるのは5%です。


調教師の配分が多いのですが、そこから運営費や人件費や馬のエサ代を出さなければいけないので手取りは多くありません。



本も同人誌のように全工程一人でできるのならば100%でいいですが、商業出版はそうではありません。


売れないと年1,2冊程度では食っていけないので、兼業作家が多いのはそのためですね。


俺も含めて、作家志望者は覚悟の上で書き続けるしかないと思います🥺



















それでは本日の1冊目は、小説から。




今年の本屋大賞にノミネートされた、小川哲さんの『君が手にするはずだった黄金について』です!

小川さんは、去年の『君のクイズ』に続くノミネートですね🤗


著者を彷彿とさせる小説家の主人公が、怪しげな人物たちと遭遇する連作短編集。

たとえば、片桐は高校の同級生。

負けず嫌いで口だけ達者だが、有名投資家になって再会する。


ある日片桐の有料ブログはとつぜん炎上しはじめ、主人公は寿司屋に誘われる。


哲学や文学、小説論の話だったりと、とにかく観念的な文章が続くので、万人受けはしない作品だと思います💦

主人公がとにかくめんどくさい性格で、物事を論理的に考えなきゃいけないたちなんですよね😅


東日本大震災の前日に何をしていたか思い出せなくて考え続けたり、友人の彼女が小説家になるために仕事をやめようとするのを止めるために占い師を論破しようとしたり、嘘で固めた漫画家の真実を暴こうとしたり。

表題作と偽物の2つは言ってる内容は同じかな?


理屈っぽい話が読みたい人には癖になる小説かも😳

伊坂幸太郎さんの作品にも、こういうタイプの作品ありますよね🙄

前回紹介したスピノザも哲学の話だったので、今回の本屋大賞は似た感じの素材の作品重なったなと🤔













続いて2冊目は、小説から。



本屋大賞ノミネート作品から、青山美智子さんの『リカバリー・カバヒコ』です!

これで4年連続のノミネートですか🙄

個人的には『お探し物は図書室まで』が好きで年々落ちてる印象がありましたが、今回はその図書室までに寄せてきて盛り返してきてるなと🤔


新築分譲マンション、アドヴァンス・ヒル。

近くの日の出公園にあるカバの遊具・カバヒコには、自分の治したい部分と同じ部分を触ると回復するという都市伝説があった。

アドヴァンス・ヒルに住む人々は、悩みをカバヒコに打ち明ける。


急な成績不振に悩む高校生、ママ友たちに馴染めない元アパレル店員、ストレスからの不調で休職中の女性、駅伝が嫌で怪我をしたと嘘をついた小学生、母との関係がこじれたままの雑誌編集長。


個人的には、休職中の女性の話が一番グッと来ました😭

あとは、駅伝が嫌で休みたい小学生の気持ちも、同じだったからわかったな😅


青山さんの作品は、弱さや生きづらさに寄り添ってくれるところがいいんですよね🤗

基本的に連作短編集なのですが、他の話の主人公を別の話に登場させるニアミスを描くのが抜群にうまい👏


あの動物の遊具、アニマルライドって呼ぶの初めて知りましたが😂

リカバリー・カバヒコの後に、カバだけにってダジャレ付け足すのもツボでした🤣


ページ数も少なめで、読みやすく軽い。

大賞とるには何かが足りない気もしますが、今年も上位に来てもおかしくないかも?























最後に3冊目は、小説から。



本屋大賞ノミネート作品から、多崎礼さんの『レーエンデ国物語』です!

あまり読むことのないファンタジーで苦戦するかと思いましたが、案外すんなり読めましたね🙄

続編も出ているようです。


聖イジョルニ帝国フェデル城。

家に縛られてきた貴族の娘・ユリアは、英雄の父と旅に出る。

呪われた地・レーエンデで出会ったのは、射手・トリスタンだった。


はじめての友達、はじめての仕事、はじめての恋を経て、レーエンデ全土の争乱に巻き込まれていく。


序盤はファンタジー独特の設定に馴染めませんでしたが、読み進めていくうちに熱いんですよ🔥

人間関係模様が面白い😳


銀呪病という設定もいいし、ものすごい大作を読まされた気分です。

葛藤もよく描かれていて、シーンに張りがあります。


セリフが少しラノベかなとは思いますが、冒険ファンタジーが好きな人にはたまらないのでは?

カタカナの人物ばかりで、メイン以外のキャラクターが覚えられませんが😂

フィクションですが、ヨーロッパの歴史小説を読んでいるような感覚にもなります。


心揺さぶられるシーン満載なので、騙されたと思って読んでみてください。

読み飛ばしてもわかるくらいにいいです🎵













今回は、こちらの3冊を取り上げました📚

この時期は本屋大賞ノミネート作品ばかり読むので、普段読まないジャンルに触れられるのが新鮮ですね🎵

速く読み終わらなきゃという妙なプレッシャーもありますし(笑)


では、次回をお楽しみに❤️