ミステリー de ON AIR!!生徒会 ~第二幕「あくまでも俺達は生徒会」~
「その子達は、今……。」御堂さんは言葉を濁す。
「言いづらいかもしれないが大切なことだ。話してくれ。」俺は心苦しいが問い詰めることにした。
「わかりました。」深呼吸した後御堂さんは話し始める。
「まず、雪音からですが逃げ出したときに階段から落ちて足を骨折、現在入院中です。次に真樹ですが雪音さんのこともあり精神不安定な状態で登校拒否、琴は今のところ普段どおりに登校しているようなのですが。」不自然な言葉の途切れ、俺は「何か問題でも起きたか?」「いえ、琴は大丈夫なんですがこっくりさんに参加をしなかったはずの茜の周辺でおかしなことが起きているようなんです。」
「じゃあ相談してきたのは。」「はい、茜です。」俺は頭の中で状況を整理する。
今のところ一番怪しいのは琴という女の子。他の三人にはこっくりさんの影響が出ていると考えて一人だけ何もないというのはおかしいと考えるのが普通。だが、この段階で怪しいとか怪しくないとか決め付けるのは早計だ。
「茜さんと琴さんは今学校にいるのか?」「一応待たせてあるので。呼んできますか?」「頼む。」御堂さんは席を立ち上がって「ちょっと待っててくださいね。」というと生徒会室を後にした。
今までずっと黙っていた会長はやっと口を開く「たっくんはこの事件どう思う?」
「さてね。人の仕業か怪異の仕業か。とりあえず少しでも詳しくて確かな情報を集めないといけない。」
「そうね。でも、怪異の仕業じゃなければ誰が何の目的で?」
「それこそ調べなければならないことさ。それにしても気が進まない仕事だな。」俺は溜息をついた。
「どうして?こういう話好きでしょう?」「話を聞くだけならな。もし今回のことが人が原因ならそこにあるのは。」俺は目を瞑る。すると会長が言葉を引き継いで「恨み、妬み。そんなところでしょうね。」「そういうことだ。俺達はまだ学生。そこまで強いものではないとは思うがそういう感情があってもおかしくはないよ。」
「強い弱い関係なく負の感情は誰でも抱くものね。ただそれを抑えられるか。」「抑えられないかの違いだ。」
俺と会長は真剣な顔で御堂さんを待つ。これ以上今は話すことはない、生徒会室は静かだった。
コンコンっと生徒会室にノックの音が響く。「どうぞ。」会長は返事をした。
「二人を連れてきました。」御堂さんが入ってくる。後に続いて「「失礼します。」」と顔の色が悪い髪を後ろで結んだ短いポニテールの女の子と肩の辺りでばっさりと切れたショートヘアが特徴の女の子が入ってくる。
俺は立ち上がり二人の席を用意した後、お世話になっている電気ポットの方へ行きお茶の用意をと思ったが女の子が多いことだし紅茶を入れることにする。
「私がやりますよ。」御堂さんは俺の方に来たが「とりあえず話を聞かせてくれ。俺はゆっくりお茶を入れるから。」「そうね。まずは自己紹介お願いできるかしら。」と会長が話を進めてくれる。男の俺が面と向かって話すよりも女で頼りがいのあるカリスマで有名な会長の方が話しやすいだろう。そのことに気づいたのか御堂さんは「ありがとうございます。では、お茶お願いしますね。」そう言って会長の横に座る。
俺は四人に背を向けたままの体制で話を聞く。
「自己紹介からですね。えっと左側のポニーテールの子が茜で。」「琴です。」ショートヘアの子は自分で挨拶する。二人とも頭を下げていた。「知っていると思うけど私が会長の春美よ。そしてそこでお茶を入れているのが放送部部長のタクミくん。二人ともよろしくね。」柔らかい優しい声で会長は話しかける。会長の雰囲気に少し安堵したのか二人の緊張が少しほぐれたのがわかった。
「はじめに言っておくことがあるわ。心して聞いてね。」「「はい。」」二人は返事をした。
「私達は警察でもなければ霊能者でもないのあくまで生徒会、生徒のための機関であり、私達の出来ることは少ないわ。それだけは覚えておいてね。」「はい。」「わかりました。」二人が返事をしたのを確認すると会長は話を始める。
「順番に聞いていくわね。はじめにこっくりさんをした日はいつ頃かしら?」会長に質問は任せることにしよう。ここで俺がはいって言っても相手が答えづらくなるだけ、俺は紅茶を入れる準備をしながら会長が的確に質問してくれることを信じて聞きに回ることにした。
第三幕に続く