福岡市東区の分譲マンションで、杭の施工不良により傾きが生じている問題で、販売会社は26日、住民に補償案を提示しました。 26日午後、福岡市東区の「ベルヴィ香椎六番館」に販売会社3社の幹部が訪れ、住民に説明会を開きました。 このマンションは、新築完成直後から20年以上不具合が相次ぎ、調査で建物を支える杭25本のうち、8本の長さが不足していることが判明し、販売会社3社のトップが謝罪していました。 26日の説明会で、今後の対応について、3つの補償案が提示されました。 1つめは地盤を改良して、長さが不足している杭を補強する案。 もう一つは、所有者の5分の4の同意を得た上で、マンションを建て替える案です。 いずれの工事も、およそ1年10カ月かかり、費用は販売会社が3社で分担します。 このほか、住民が購入した金額で買い取る案も示されていて、住民は8月30日の総会で、意見をまとめることにしています。

 

25年前に分譲された福岡市東区のマンションに傾きが生じ、建物を支える複数のくいが固い地盤(支持層)に届いていなかったことが判明した問題で、販売したJR九州、若築建設、福岡綜合開発(現・福岡商事)の3社の共同企業体(JV)などは26日、住民説明会を開き、JV側の負担による建て替えと地盤改良の2案を対応策として提示した。住民側は今後、どの案を採用するか協議する。 【傾きが確認され、天井と壁に開いたすき間】  マンションは「ベルヴィ香椎六番館」(60戸)。JV側によると、地盤改良では支持層に届いていないくいの周囲を補強して安全性を保つ。建物の傾きは現状のままになるため内装工事で不具合を直すという。区分所有法によると、建て替えの場合は、同じ団地敷地内にある全棟の承認決議が必要になる。JV側は、個別の物件を当時の購入価格で買い取る交渉にも応じる方針。  マンションは1995年の分譲直後から傾きが原因とみられる外壁のひび割れが多発。JV側は当初施工不良を否定したが、住民側が2020年3~4月に民間検査会社に依頼した調査で、一部のくいが支持層に届いていないと判明した。その後、施工を担当した若築建設の調査でも全部で25本あるくいのうち8本が未到達だったと明らかになった。同社によると支持層の位置を確認する作業が不足していた。