映画化に合わせて読みましたが
正直言うと「長い!」。
その長さも、必要というよりは、
「この人にそんなページ数割く必要あります?」
というまだるっこしい感じだったのが苦痛でした。

真犯人というか黒幕も、印象的でないですし、
1992年が舞台の割には現代的な政治批判があったり、
展開もまぁ予想した通りでトントンと進んでいったので、
もっと他の島田荘司作品を読んだほうが賢明だったの
かもしれません。

【私的 星籠の海 名言】

世の中ってやつは、散文的なものでできあがっているんだよ
石岡君。軽々な期待は禁物だ。詩的な感動、心を動かされる
美しい謎なんて、なかなかありはしないのさ。
―御手洗潔

身近にすぎれば視界もくもる
ついでに威張れば何も見えない
―御手洗潔

目を開けて、よく周囲を見ることだよ、
道は決してひとつじゃない、
ひとつだけじゃないんだ、無数にあるんだよ
―忽那准一

魂を救う薬は、口に苦いものだ
―御手洗潔

材料を提供しない事物に興味はない。
材料なしで何かを言っても当てずっぽるになる。
それは推理とは言えない
―御手洗潔