階段を下りれば行列店 ‐まぐろや(熱海) | 丁稚烏龍帳

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today,detch stood live on the earth,too…

                                        1月16日(土)

 ニャンコである。

 今日は残る18切符を消化するため、m蔵を誘っておでかけだニャ。東京駅の10番ホーム、隣のホームには新幹線がいるにゃあ。「先生、今日の趣旨は18切符を使うことでゲスよ、新幹線はまた今度ね~。」

 …単に倹約しているだけだろうが。まあ、おでかけの定番アクティーに乗り込んで、目指すは熱海。なんでも、河津よりも半月ほど、関東圏でも最も早咲きの熱海桜とやらがぼちぼちほころんでいるそうニャ。


 今回は車窓のビールは無しで、お手製サンドウィッチなどをパクつきながらの電車旅。丁稚飲酒帳-ああ相模灘 これ丁稚、隣のボックスシートでサラリーマンの団体さんが酒盛りしているのを羨ましそうに眺めるんじゃない。

 「いやぁ、なんでネクタイ締めて七人もの人が酒盛りしてるのか、不思議だっただけでゲスよ~。」ふむ、確かに、しかも横浜、大船、小田原と途中乗車でメンバーも増えているしな、ネクタイ締めて社員旅行もあるまいに。そんなことを気にしているうちに、あっという間に伊豆半島だニャ。晴れたこの日は海の青さが眩しいニャ。

 「いい天気でゲスね~、昔、雨男と呼ばれていたのが嘘のようでゲス」。確かに出かける度に雨だ、雪だ、台風だと歩く低気圧とまで呼ばれていたのにニャあ。…こんな話をしたのが良くなかったのか、後ほど丁稚の実力を思い知らされることにニャるとは…「えっへんと胸を張ってみるでゲス」…誰もほめいニャいわ!


丁稚飲酒帳-まぐろ丼  快速列車は二時間を経ずに熱海駅のホームにすべり込む。着いて早々だが、まずは腹ごしらえだニャ。ところが丁稚がもよおしたようで、駅のトイレを覗くとこれが大行列。青い顔して駅前の雑居ビルのトイレを探すと、どうやら地下。階段を下りていくと、ニャんだあの人だかりは…と、その先に目指すお食事処の看板があるではないか。事を済ませて、お店の前にしつられられたクリップボードに記帳して待つこと10分。看板に灯りが入って、いよいよ開店のようだニャ。

 さっそく店員さんに呼ばれたお客さんから入店していくが、それこそ団体旅行の七人、五人といった単位のお客さんが続く。最後の我々まで果たして席が足りるかドキドキしていたが、最後の二席に座ることができた。食事中もお店を覗いて行くお客さんが絶えず、人気のほどがうかがえるニャ。


 さて、紫色のネオンにひらがなでまぐろやの四文字。こちらは水産会社直営の海鮮処で、目玉は何と言っても500円からの丼ものシリーズだニャ。限定10食の海鮮丼、ねぎとろ丼に始まり、マグロ丼、かま揚げシラス丼、鮭親子丼と堂々のラインナップである。さらには700円、1000円と上ランクのメニューもあるが、そろそろ注文を決めないとニャ…と、「海鮮丼、終わりました~」の声。どうやら最初の七人組の方が全員海鮮丼だったらしいニャ。うーむ、では我々は…と、丁稚がねぎとろ丼を大盛りで、m蔵がまぐろ丼をチョイスした。ねぎとろ丼は酢飯だけのようだが、マグロ丼は酢飯と普通のご飯が選択できるようだ。


丁稚飲酒帳-大盛り比較  ほとんど待つこともなく丼が運ばれてくる。500円とは思えない量感ではニャいか。メインの丼にあら汁、漬物、アジの干物の小鉢まで付いている。

 花びらのように盛り付けられたまぐろの切り身の中央にはたっぷりのすき身。これで500円でええんですか?ねぎとろ丼の方は、ごはんの盛りが多かったからか、若干タネが少ないように感じるが…二つを並べてみると、ごはんの盛りの違いがよくわかる。しかも大盛りサービスというのが丁稚にはよほど嬉しかったようだ。





丁稚飲酒帳-広げてみました  ねぎとろの方も、中央にかたまっている身を広げて見ると十分なボリューム。ごはん党員にはお勧めの一品である。
 ねぎとろとまぐろ丼のすき身を食べ比べてみると、ねぎとろの脂分がよく感じられる。口の中でとろける味わいは、ごはんを進める最上のふりかけのようだニャ。意地汚くm蔵から分けてもらったマグロの方も、しっとりした赤身の味わいがたまらんニャあ~。

 丁稚に至っては「箸が止まらんでゲス~」などと言いながら、嬉しそうにかきこんでいる。20分ほどで昼食が終了してしまったニャ。それも丁稚だけではない、他のグループの皆さんは丁稚組よりも短い時間で食べ終えていたようだ。

 お安く、早く、まさに熱海のファストフードだニャ。今回の旅、幸先のいい出だしとなったニャ、ご馳走様でした。


 まぐろや 水曜定休 火・日不定休

11:00~14:30 16:00~17:30 夜は売り切れの場合営業なし