池波正太郎の【剣客商売(文庫本)】を読んでいる

 今は13巻


 13巻ともなると、前半(一桁台の巻)に見られた軽やかさがなくなってくる気がするのは、僕だけだろうか


 つまり、13巻ともなると、物語の内容がシンプルではなくなってきて、その分軽やかさに欠けているように思えるのだ


 また、それゆえかもしれないが、ユーモアや春風駘蕩感がなくなりつつあるし、

 登場人物が発する台詞の洒脱さもなくなってきている(ように感ずる)




 これはどうなんだろう、あくまでも想像だけど・・・


 短編のシリーズを書き続けるのは、とても大変なのだろう


 言葉では言い表わせないほど、大変なのだろう


 それに加えて、

 間違っているかもしれないが、

 池波正太郎さんは、この頃には体調を崩し始めていたのではないだろうか



 というのも、

 同じく池波正太郎の大シリーズ【鬼平犯科帳】も、(偉そうなことを言う気は毛頭ないけど、)途中からキレがなくなってくるように思える


 時期でいうと、密偵の伊三次が死んだ後ぐらいの辺りから、キレや、それまでの、展開の流麗さ、そしてユーモアが感じられなくなってくるのだ




 ただ、

 だからなにというものではない


 感想を書き留めただけ




 だって、

 それぞれの後半の若干の低調さを吹き飛ばすほど、各作品の前半の面白さと感動は比類なきものだから


 言い換えれば、前半から中盤過ぎまでが素晴らし過ぎるから、終盤の少しの停滞感が目についてしまうだけだ




 僕は30年来の、【剣客商売】と【鬼平犯科帳】の大ファンであり、この先も死ぬまで読み続けることは、疑いようがない