永六輔の誰かとどこかで… | 名古屋のグラフィックデザイナー・ イラストレーター tsurukazuの  ブログ

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名古屋市守山区在住の
グラフィックデザイナーでイラストレーターの
劔義和(つるぎ よしかず)です。
よろしくお願いします。

今日はちょっと感傷的で感慨深い心境……

高校を卒業してすぐに
縁あって金沢のデザイン事務所に就職しました。
初めての土地で、まだまだ未熟なガキは緊張の日々でした。
毎日、修行の日々(@@)
ロットリングがうまく使えない!面相筆で小さい文字が書けない!
ガラス棒と筆を使って線がひけない!などなど
ヒエーーーー!毎日、師匠の激が!!!
しんどかったぁ~(@@)

そんな緊張の日々のなか、事務所内にはいつも
北陸放送(MROラジオ)が流れていました。
名古屋では聞いた事のない地元の番組が新鮮でした。

午前11時頃になると
“ 永六輔の誰かとどこかで ” という番組が始まります。
※これは全国放送だと思います。
なぜか、いつのまにかお気に入りの番組になってました。

永六助さんの話し方や独特な意見、考え方が面白くて
可愛いひねくれジジイだな!と愉快でした。
人生の機微というか考え方の柔軟さ、
気持ちのコリの和らげ方を教えてもらったような気もします。

名曲 “遠くへ行きたい” の尺八から始まり、
笑いあり、涙あり、怒りありのトークで盛り上がります。
金曜日のリスナーからのハガキを読むコーナーのBGMには
なんとなく切ないようなギターの調べがとても印象的な
アルハンブラの思い出」が流れます。
誰もがどこかで一度は聞いた事がある名曲です。
永六輔さんの番組でこの曲を知ったもんですから
この曲を聞くと永六輔さんを思い出します。

毎日心待ちにしていた番組も、
自分の環境が少しづつ変わっていくにつれ
遠のいていきました。
師匠と2人だった事務所も会社となり人も増えていき、
いつのまにやらラジオもAMからFMに…。

やがて時が流れて、金沢から名古屋に戻り、
独立し今に至りますが、部屋には昔と同じくラジオを流し
何年ものブランクを越えて、また毎日、
永さんの番組を聞いてました。

ついこの前まで続いていたんです。
すごい!長寿番組です。46年間続いたんです!
頑張ってこられて、80歳になられる永さん。
最近では、仕方ない事ですが、声がかすれてきたり
話すのが時にしんどそうに聞こえたりと
ついつい大丈夫かな?と気になる時もありました。
よくご自分の病気の事も話しておられました。
でも日によっては、とってもシャキシャキとお話しされる事もあって
まだまだ頑張れるかな?と思ってましたが
ついに最終回を迎えてしまいました。
番組の最後に、一緒にやってきた遠藤泰子さん(アナウンサー)に
泰子さん、ありがとう! と永さんが言ったんです。
声にハリもあって、いいお声でした。
なんだか、ぐっと来ました(;;)

どこか淋しい気持ちです。
若き日々の思い出もリンクしているからでしょうね。
いつまでも変わらずにいるのは無理なんだけど……
変わっていく事が、切ないです。

YOUTUBEには、最後の放送をどなたかがアップしてありました。

ついつい、若いつもりでいても
どんどん歳はとっていく。
いろんなものが変わっていく…。
過去がみんな消えていく気がして、どこか淋しいですね。
いつかは消えるんですけどね(@@)あ~切ない(@@)

時間よ、止まれ!