中国語を覚えたい。
タイトルに並べたのは、「こういう教科書で学びたい」という自分の理想の教科書のキーワードなのだが、これを満たすものは今のところないようだ。
■ 1. 繁体字
まず、繁体字で学びたい理由は次の3つ。
・簡体字よりも自分にとって意味が取りやすい。すなわち自分にとって最初のハードルが低い。
・将来、漢文古典を読みたい。そのときの助けになりそうなのは繁体字。
・中華圏のニュースを読みたい。ネットで入手するなら台湾や香港のものが豊富に流れている。となると繁体字。
日本で繁体字の教材を探すと、台湾華語(台湾の北京官話)のものを中心にいくつかあることがわかった。
バッチリ話せる台湾華語 CD付
http://www.amazon.co.jp/バッチリ話せる台湾華語-CD付-渡辺-豊沢/dp/4384042825/
役に立つビジネス中国語―繁体字&簡体字を併用
http://www.amazon.co.jp/役に立つビジネス中国語―繁体字-簡体字を併用-CDブック-張-聰仁/dp/487731508X/
CD BOOK 台湾語会話フレーズブック
http://www.amazon.co.jp/CD-BOOK-台湾語会話フレーズブック-趙怡華/dp/4756913911/
また、台湾の「全球華文網」が提供している学習サイト「五百字説華語」の完成度が高い。
視聴覚教材のほか、文法解説がついている。
五百字説華語
http://edu.ocac.gov.tw/interact/ebook/5001/index.html
一千字説華語
http://edu.ocac.gov.tw/interact/ebook/1000_w2/index.html
■ 2. 文法一通り
しかし、上記の教科書で文法を一通り学べるものはなさそうだ。
ウェブサイトでは「台湾華語勉強サイト」が充実しているが、文法の全貌を網羅するまでにはなっていないように見受けられる。
台湾華語勉強サイト
http://www42.tok2.com/home/taiwan912/index.html
文法の全貌を把握するという点では、簡体字ではあるが次の教科書の評判が良い。
つながる中国語文法
http://www.amazon.co.jp/つながる中国語文法-林-松涛/dp/4799310887/
■ 3. 楽譜
ある人が声調を楽譜で説明しているのに接して、目からウロコが落ちた。
日本の学校に通っていれば音楽の時間には縦笛を習うし、多少なりとも楽譜は読める。
このアドバンテージを生かして、楽譜を使って発音を教えている教材はないかと探したところ、以下が見つかった。
カタカナ音符でだれでも話せる中国語
http://www.amazon.co.jp/カタカナ音符でだれでも話せる中国語-ファンキー末吉/dp/4795826633/
10日でおぼえる中国語
https://itunes.apple.com/jp/app/id588252385
書籍は絶版だが、無料アプリのほうは手に入る。
また、こういうサイトもあった。
中国語 あれこれ講座
http://blog.livedoor.jp/ertengjing/archives/51856040.html
曰く、
「第1声の基調を「ソー」(1拍子)としたら、第2声は、「ミド」(1拍子)になります。
第3声は、「レドファ(「ミ」も可)」です半3声なら「レド」となりますね
第4声は、「ソド」となります。」
とのこと。非常に参考になる。
■ 4. 古典
現代語文法と漢文法とは異なる。
しかし次のようなことくらいは触れて欲しいものだ。
・何が共通で何が異なるのか
・漢文を現代の中国語に訳すとどうなるか
漢文の文法については以下の書籍やサイトがあある。
漢文法基礎-本当にわかる漢文入門
http://www.amazon.co.jp/漢文法基礎-本当にわかる漢文入門-講談社学術文庫-二畳庵主人/dp/4062920182
漢文入門(青蛙亭漢語塾)
http://www.seiwatei.net/kanbun/index.cgi
繁体字の原典はここで手に入る。
中國哲學書電子化計劃
http://ctext.org/zh
■ まとめ
まとめると、以下4つの条件を念頭に勉強すれば、自分のノートが理想の教科書になるはずだ。
・「つながる中国語文法」で取り上げられている文法を網羅する
・各文法事項にあてはまる表現を繁体字テキストから探す
・「カタカナ音符」を参考に、拼音を楽譜に翻訳する
・漢文と現代語の共通点、異なる点を説明する。共通点では、例文を古典から取る。