瑠璃と小羽と別れた俺達は血糊の希望により部室棟にいた。血糊は美術部の絵を見たかったからだろう。しかし部室が多いので何処に何があるのか分からなく、途方にくれていた。
「おかしいですね・・・この辺りなんですが・・・」
血糊はそう言いながらパンフを見る。
「部室棟でやってるとは限らないぞ?」
「いえっ、やるのは部室と書いてあるので間違いはないはずですが・・・」
血糊はそう言って困り果てていると、一人の男子生徒が声をかけてきた。
「あの・・・お困りですか?」
「えっ?」
「いえっ・・・先程から何か探してる様に見えたので・・・」
「はいっ、実はそうなんです。美術部の展示会を見たくて来たのですが・・・」
「美術部ですか・・・それならこっちですよ」
男子生徒はそう言って案内してくれた。
「ありがとうございます」
「いえいえ」
男子生徒はそう言ったが、血糊は不思議な顔をしながら男子生徒の顔を見る。
「あの、何処かでお会いしてませんか?」
「えっ・・・あっ、この前の探偵さんですか?」
「探偵・・・あぁ、新聞部の中にいたカメラマンですね」
「はいっ、野見山晴男(のみやはれお)と言います。あの時は迷惑をかけまして・・・」
「いえいえっ、スクープが撮れたから良いじゃないですか」
「まぁそうですが・・・あっ、もし時間があれば写真部に来てください。写真の展示をやってるので・・・」
「写真部ですか?」
「はいっ、自分は新聞部の写真担当で・・・」
「そうですか・・・じゃあ時間があれば・・・」
「はいっ、ではこの辺で・・・」
そう言って晴男は去っていった。