人間は祭りなどの行事を好む。祭りをするためならどんなことでもやる。全身びしょ濡れになろうが、トマトまみれになろうが、牛に追い掛けられようがな・・・まぁこれは祭りの中で異例なものだが・・・
 さて今回はそんな祭りでの話だ。けしてびしょ濡れやトマト、牛が絡む祭りじゃないぞ。この祭りは・・・学校で行われる。学生が主体となって取り組む祭りだ。まぁそこでちょっとした事件に巻き込まれるわけだか・・・気長に聞いてくれ。


 秋が深まり、紅葉シーズンがスタートしたところから話は始まる。夕飯が終了し、俺は席を立とうとした。するとば麻里亞が紙切れを机の上に置いた。
「何だこれ?」
俺はそう言って置かれた紙に近づき、書かれた文章の内容を読んだ。そこに書かれたタイトルは・・・
『第35回松塚高校文化祭 パンフレット』
だった。
「河瀬さん、これは・・・?」
「今度の土日にね麻里亞の学校で文化祭があるの。その文化祭のパンフレット」
「文化祭・・・ですか?」
どうやら血糊は文化祭を理解していないようだ。まぁ無理もないが・・・俺が説明しようかと考えてる時に麻里亞が説明を始めた。
「えぇとね・・・何て説明したらいいかなぁ・・・学生の力でやるお祭りのことかな?」
「お祭りですか・・・と言うことは浴衣を着ないと・・・」
「いやっ、それは夏にやる祭りだけだよ」
それも違うが・・・あえて突っ込まないでおこう。俺は机に置かれたパンフレットをペラペラとめくる。どうやらクラスや部活でそれぞれ出し物をやるようだ。麻里亞のクラスは・・・『喫茶店 カフェ・ラネ・モーネ』と言うのをやるようだ。店の名前はともかく喫茶店と書いてあるからそれに近いことをやるのだろう。
「血糊くんとマウスには来て欲しいけど・・・難しいかな?」
「うーん、どうでしょう。私も文化祭というのには興味があるのですが・・・」
「まぁ今のところ仕事も落ち着いてるし・・・瑠璃が変な仕事を持って来なければ大丈夫だろう」
「本当!けど意外だな。マウスが否定しないなんて・・・」
「おいおい、俺はそこまで鬼じゃないぞ。瑠璃じゃあるまいし・・・」
まぁ内心は行きたくない。しかしたかが学生の祭りだ。そんなに人数は集まらないだろう。俺はそう考えていた。しかしそれが間違いだと後に気付くのだが・・・