格好は何一つ身に付けていない。それはそうだ。水浴びをしているのに服を着る奴などいない。
肩まで伸びた黒髪が水に触れ、綺麗な宝石のように輝いているようだ。無駄な肉が付いてない体は、他の女達も見とれるほどだ。しかしショーが見ていたのはそこじゃなかった。彼が見ていたものそれは背中に刻まれた刻印。大きさからして約50センチ。その刻印が背中に二つ刻まれていた。その模様は翼で、後ろから見ると、その姿はまるで・・・
「天使だ・・・」
ショーはそう呟くと同時に我に帰る。今自分は何を見ている。水浴びをしている全裸の女。それは男にとってメルヘンかもしれない。しかし現実では犯罪だ。ショーは冷や汗をかきながら川からあがり、近くの岩場に移動し、まるで隠れるように座り込んだ。
(僕は何をしてたんだ・・・裸の・・・裸の・・・)
ショーの頭に先程見た女の裸が蘇る。引き締まった腰、細い腕、背中の刻印・・・ショーは蘇った映像を消し去るために頭を振る。
(何を考えているんだ僕は・・・思い浮かぶな・・・思い浮かぶな・・・)
ショーは心の中で何度も呟く。映像よ浮かぶなと・・・
いったい何分の時間が過ぎただろう。ショーはフゥと詰まっていたものを吐き出すように息を吐いた。どうやら落ち着いたようだ。
「はぁ・・・落ち着いたぞ・・・」
ショーは小さな声で呟くと、その場で立ち上がろうとした。
「あの・・・」
突然の声にショーは頭を上げた。そこにいたのは女だった。肩まで伸びている黒髪は綺麗に整えられている。青色の目は綺麗で、まるで宝石の様だ。それは先程滝で水浴びをしていた女だった。