走ること数分、男女の話し声が聞こえてきた。俺は聞こえた場所に向かうと、そこは教室で、そこに荻野と麻里亞を発見した。俺は二人に気づかれないように近づくと話している内容が分かった。
「ここにはいないですね・・・」
「えぇ・・・と、この教室で最後なんですよね。テル子さんの目撃場所は?」
「はい、どうやら目撃された場所には出ないようですね・・・」
「あっ・・・あのー、部長さん」
「はい?何か分かったのですか?」
「いやっ・・・そうじゃなくて・・・もしかしたら今日は出ないかも・・・」
どうやら麻里亞は早くこの暗闇の学校から出たいようだ。
「そうですね・・・じゃあ今日はここで切り上げます」
その言葉を聞いた麻里亞は安堵の溜め息を吐く。
「あっ・・・あの河瀬さん」
「はいっ、どうしました?」
麻里亞は尋ねると、荻野は少し躊躇った後、拳を力強く握り、こう言った。
「実は・・・前々から・・・」
カラーン、カラーン、カラーン、カラーン、
その音は遠くの方から聞こえるようだ。荻野はすぐに教室の扉を開け、音がした方を見る。
「河瀬さんはここで待っていて」
荻野はそう言うと走り出した。そのすきに俺は麻里亞の近くにあった机に上り、麻里亞に呼び掛けた。
「麻里亞!」
「マウスッ、何時の間に・・・」
「お楽しみのところ失礼したな・・・」
「えっ・・・どういうこと?」
「まぁ気付いていないなら良いよ」
「それよりどうしよう・・・カラ子さんが現れたよ・・・」
「みたいだな」
「みたいって・・・もしかしてマウスはカラ子さんの正体に気付いたの?」
「察しがいいな」
俺はそう言うと麻里亞は俺を掴み、ブンブンと揺する。
「だっ・・・誰なの、幽霊なの!?人間なの!?」
「おっ・・・落ち着け・・・」
俺は何とかこの状態から解放されたかった。気持ち悪いんだぞ。まぁそれはいいとして・・・麻里亞は俺が気持ち悪いのに気づき、揺らすのを止めた。
「あっ・・・ゴメン」
「はぁ・・・はぁ・・・ともかく音がした方へ行こう」
「うんっ!」