ヘリオクスアカデミー、表場は学園都市と呼ばれている。しかし本来の姿は次代のシュバリエを育成する、シュバリエスクールである。高等部歴史教師、ガミラ=サンジェインは授業にしようした教科書を持ちながらトボトボと廊下を歩く。途中何度か生徒達がガミラを横切り、何人かは挨拶をしていく。ガミラはそれに答えながら、職員室の扉を開ける。

 ガミラ=サンジェインは元々シュバリエの構成員としてスカウトされた。その当時の彼はとある大陸の国で、最高位クラスの魔法使いだった。彼はシュバリエの話に共感し、シュバリエとなった。しかし構成員の仕事は過酷で、彼は仕事に疲れてしまった。逃げれるのなら、自殺も考えた。しかし出来なかった。いや、阻止されたと言った方がいいだろう。ガミラは生きている実感を得られない生活を続けた。そんな時に講師の話がきた。彼は昔、歴史に興味を持ち、勉強していた時期があった。それで学んだ知識を伝えてほしいというものだった。ガミラはその話を受けた。今の現状から変われるかもしれない・・・そう思ったからだ。その話を承諾したのは正解だった。彼は今の生活に多少満足はしている。また昔みたいに戻るつもりはなかった。
 ガミラは職員室を後にすると、その足で文科系クラブの部屋がある特別校舎に向かった。アカデミー高等部は生徒達が普段使用する普通校舎と、クラブなどが密集する特別校舎に別れている。ガミラはその特別校舎のとある部屋に入る。扉には『魔法研究部』と書かれている。この部は魔法とはいったい何なのか?それをテーマとし、研究している文科系の部だ。しかし部員は全員魔法が使えないのだが・・・

 彼が部屋に入ると、数人の生徒が言い争いをしていた。
「何を騒いでいる?」
「あっ、ガミラ先生?」
「実は・・・このGROUNDで最強の魔法使いは誰なのかを決めていたのです」
「最強の・・・魔法使い・・・」
「はいっ、俺はグローバル閣下をあげたら・・・」
「エラーデヘスキー卿のほうが凄い。だから一番はエラーデヘスキー卿だ!」
「確かにグローバル閣下もエラーデヘスキー卿も凄い素質を持ってるな。私よりも・・・」
ガミラはそう言いながら、書棚を見る。書棚には魔法に関すること、魔法使いの歴史などをまとめたものだった。彼はそこから一冊の本を取り出し机の上に置いた。タイトルは『魔法使い偉人伝』。
「先生それは?」
「魔法使いの偉業をまとめた本だ。まぁほとんどがフィクションだがな・・・」
「見せてください」
騒ぐ生徒の声を聞きながらガミラはページをめくる。そこに書かれた内容は一人の魔法使いの活躍が描かれていた。内容はこうだ。ある魔法使いが客寄せしていたオカマに触れられて町を魔法で破壊した・・・という意味不明なものだった。
「シルフフレイズ一族・・・兇闇の一族の一つ」
兇闇の一族・・・『終焉』に関わった一族を現す。一部では英雄と呼ばれ、一部では破壊者と呼ばれている。

「確か三つの分家に別れてるんですよね?」
「そうだな・・・魔家、闘家、特家。もちろん魔家が魔法に特化した一族だが・・・この魔家は『終焉』で滅んだと言われている。したがってGROUNDでの最強の魔法使いにはあがらない」
「てことはやはりエラーデヘスキー卿が・・・」
「しかし私はこの者が最強だと思う」
ガミラはそう言ってページをめくる。そこには西洋の美しいドレスを着た者が描かれていた。
「先生が言っていた一番と言うのはまさか・・・」
「そうこの描かれた人物だ」
ガミラはそう言うとその絵のタイトルを告げた。魔女帝と・・・



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