そうだ思い出した。俺は撮影に使った倉庫に忘れ物をしてしまった。んっ・・・何を忘れたんだ・・・思い出せない。まぁ倉庫に行けば分かるだろう。
 俺はベットから立ち上がり、部屋を出て階段を降りる。
「あれリー、何処行くの?」
「忘れ物をしたから回収に」
「どんくさい子だね。誰に似たのやら」
「さぁな・・・自分の心にでも聞いてみたら?」
「ちょっとリー、それはどういうこと!!」
「夕飯前には帰るから・・・」
俺はそう言ってそそくさと玄関の扉を開け、外に飛び出す。このまま家にいるとオフクロの必殺技をくらうことになるからな・・・




 ミシェルと帰った道を俺は再び歩く。今回は逆の方向だけどね。太陽はどんどんと東に沈んでいく。暗くなる前には帰らないとな・・・そう思っていると突然車のブザーが鳴り響いた。俺はブザーがした方を見ると、知っている顔が乗っていた。
「あらセイロンくんじゃない」
それは映画で依頼者役を演じたミシェルの姉、シエラ=ルーベンスだった。
「シエラさん、何処行くんですか?」
「エキサイティングなところ!!」
「はぁ・・・」
「セイロンくんもどう?」
「いや・・・また今度にしておきます」
シエラさんは妖美な美しさをもつ。ミシェルの姉であることが未だに信じられない。ミシェルもシエラさんぐらい胸があれば・・・まぁそんなことを思っていると後々が恐ろしいのでそれは考えないようにしよう。
「セイロンくん聞いたわよ。お母さんが大活躍したって・・・」
「お陰で映画撮影は危機にひんしてますがね・・・そういえばミシェルから聞きましたけど、あの撮影のセリフ、アドリブだったんですよね?」
「そうよ。ミシェルの脚本じゃあ物足りなくてね」
「ミシェルがカンカンでしたよ?」
「あらそう・・・」
シエラさんはそのことに気にもせず、煙草を一本取りだし火を付ける。
「そう言えばセイロンくんは何処行くの?」
「ちょっと撮影場所に忘れ物を・・・」
「へぇ・・・それを探すのは今度にしたら?」
「えっ!?」
俺はその言葉に疑問を持った。しかしシエラさんは気にせずに続ける。
「あたしとエキサイトしようよぉ~」
「いや・・・その・・・」
「冗談よ冗談よ。もうすぐ暗くなるわよ。急がないの?」
その言葉を聞き、俺は太陽を見る。太陽は先程より沈んでいた。
「本当だ。じゃあまた今度」
「映画楽しみにしてるわよ」
シエラさんはそう言うと煙草を窓から捨てると、車にエンジンをかけ、そのまま走って行った。
「さて・・・俺も急がないと」
俺は時間を短縮するために走った。走り続けること五分。ようやく撮影に使っていた倉庫街に到着した。ここはとある会社の資材を保管していた場所だったが、会社は倒産し、倉庫街はもぬけの殻となった。そこをミシェルが交渉し、撮影に使わしてもらうことになったそうだ。さて問題はどの倉庫で撮影を行っていたかだ。確か・・・




物語は動き出す・・・・!?

1.「B―15だった」
2.「B-14だったな」