人間は手伝うという行為が好きな奴らだ。例えば会社の仕事を手伝ったり家事などを手伝ったり・・・まぁどちらも思惑は違うのかもしれないが・・・
今回の話はそんなお手伝いをする話だ。まぁこの話で実感したことは手伝うという行動がどれだけ大変なのか痛感したわけだが・・・


 それは八月が終わり、九月に入って数日がたった日だった。その日は探偵社は休業日なので麻里亞は小子、萌瑠達と買い物へ、血糊は絵に必要な材料を買うために早めの時間に探偵社を後にしている。最近血糊は油絵に興味を持ち、その材料を揃えるために買いにいったのだろう。したがって今探偵社にいるのは俺だけとなる。
「暇だな・・・」
俺は誰もいない探偵社で呟きながらテーブルの上で大の字で横になっていた。見たいテレビもなければ、することもない。したがってこのように横になってゴロゴロと転がるしかすることがなかった。時計の針が午後三時になろうかとするときに血糊の机に置いてあった黒電話が特徴的な音を鳴らした。この電話は初めて仕事を終わらした時に、瑠璃が記念にくれたものだ。かなり古い型だが、俺は気に入っている。そういえば瑠璃の家にも同じのがあったな。そんなことを思いながら俺は血糊の机の上まで移動し、受話器を掴んだ。そして声を聞き取るスピーカーに喋りかける。
「ようこそ向日葵探偵社へ!」
このセリフ・・・電話越しでも言ってるんだぜ。まぁ慣れれば気にしなくはなるがな・・・しかし今日は定休日。俺は今日が定休日だと続けざまに伝えようとした。しかしそれを伝える前に電話をかけてきた人物が喋り出した。
「そこは向日葵探偵社で間違いないですか?」
「えっ・・・」
突然のことだったので内心驚いているが、俺は確認してきたことに答えた。
「はい、その通りです」
「えぇと・・・マウ・・・じゃなかった、血糊さんが所長をしていますか?」
「あっ・・・そうですが・・・あいにく・・・」
「それなら良かったです。すぐに訪れるので・・・」
「えっ・・・ちょっと・・・まっ・・・」
俺はいないことを伝えようとしたが、電話は突然切れてしまった。血糊という名前を知っていた電話主・・・一体誰だろう・・・そういえば訪れるとか言ってたが・・・本当に来るのか?