「みかんがみっかんない」

「一斗缶の上にあるわよ」

「おしい」

「何がよ」

「いやいや」

「…」

「寒は冬いな、寒波を看破できるか心配になってきた」

「コタツだそうか?」

「いや違う!っていうかまだ出してなかったの?」

「着るタイプの毛布が暖かくて」

「そうか…毛布でもう冬は越せると?」

「ええ、出し入れも楽だし」

「…」

「どうかしたの?」

「むなしくなってきた」

「あらそう、私じゃ役不足?」

「いや…」

「残念だわ」

「構ってくれよー」

「うーん…そうね、あ」

「ん?」

「キスの相手を募集チュー なんて」

「…ハッ!」

「ふふ」

「アイスを溶かす程の愛の炎で君を愛す!」

「つまりじっくり焦らされるって記憶しておくわ」