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デリバン・ジャパン

デリバンは、1964年創業のオーストラリアのアクリル絵の具と画材関連の製造販売会社です。

黄色:中間からオレンジに向かって

プライマリー・イエローは、中間の黄色です。理論上では原色と、黒、白でどのような色も作れるのですが、黄色の中にも、色々な黄色がありますよね。この黄色後編では、理論上の原色に最も近いプライマリー・イエローからオレンジ系のイエローへのご紹介です。

 

プライマリー・イエロー

理論上は、三原色を使えばどのような色も混ぜることができます。しかし実際には、顔料の種類によって様々でそれほど簡単なことではありません。そのため私たちは三原色以外の色も使います。これは原色があまり使い物にならないということではありません。少ない色で幅の広い色作りをする際には、マティス・プライマリー・イエロー、レッド、ブルーとブラック、ホワイトから始める事をお勧めします。

この原色(プライマリー・カラー)は、学校での授業などで、混色や色の理論について勉強する際にとても役に立つ色です。または、点描画法を試してみたいアーティストに取ってもこの色が役に立ちます。何故なら純粋な原色がこの画法に向いているからです。

 

原色のスペクトルに一致する単一顔料がないため、マティスではイエローにホワイトを混ぜてこの色を作っています。この色はとても明るく、純粋な黄色で混色の際に幅の広い長所を出す色で、とても美しくお手頃の価格に収まっています。あなたの中に潜んでいるジョージ・スーらを呼び起こすには十分です。

 

イエロー・ミッド(アゾ)

近年、PY74の顔料、アリライドイエローは、黄色の中間色の基準となりました。アゾやアリライドという名前は、レーキ顔料に関係した名前としてよく使われます。現代の高性能な有機顔料の産業で、重要な要素を形作っています。この色の存在がなかった場合、車やプラスティックの色の選択支はとても少なく、アーティストにとっても色の選択がかなり少なくなってしまいます。イエロー・ミッド・アゾは、少し緑よりのカドミウム・イエロー・ミディアムで、カドミウム系の色によく似ています。ではどうしてこのよく似た二つの顔料が必要になるのでしょうか?それには、三つの理由があります。金額、色の透明度、鮮明度です。

イエロー・ミッド・アゾはカドミウムの色に比べて、コストがかなり安くなるため、アーティストにとっては、予算的に厳しい場合とても助かる色になります。そして、この顔料は耐光性もATSM Iと高く、優秀な顔料で有ると共に手頃な料金を実現できてきます。これは多くのアーティストにとってとても重要な点です。

次に、カドミウム・イエロー・ミディアムの代わりにこの色を使う理由は、透明度にあります。不透明度やカバー力の高さは必要ではありますが、その反面、透明な効果が必要とされる場合もあります。そして、この色はカドミウム系の色より非常に高い着色効果があり、この色の鮮明さは三つ目の理由となります。混色をする際に鮮明で、綺麗な色を作り出すことができますので、この顔料の方が混色にふさわしいと言えます。

 

 

カドミウム・イエロー・ミディアム

明るい黄色の数世紀に先立つ問題を考慮すると、カドミウム・イエローの人気は驚くほどゆっくり進みました。色々な国で、いつこの色が手に入るようになったかを見てみると、とてもゆっくり、でも確実に世界に広がっていった事がわかります。1817年に開発され、1820年にフランスで初めてアーティスト・カラーとして使われました。1829年にはドイツ、1842年にはアメリカ、そしてイギリスでは1846年に初めて使われました。

 

この導入は比較的にゆっくりです。この浸透の遅さには、クロム・イエローの存在がありました。クロム・イエローは、持続性に劣る評判がありましたが、絵の具の製造会社が競って自社のクロム・イエローは他とは違う秘密のレシピで作られていると、アーティストたちを納得させていたのです。クロム・イエローは、チューブに入った安価で魅力的なゴールデン・イエローなのに対し、カドミウム・イエローは高価なために、クロム・イエローよりも良い絵の具であることを、気付かれなかったのです。

 

初めて有名な画家がカドミウム・イエローを使った記録は、モネによるもので、秋に黄金色になっている川沿いの柳の木を、ほとんどチューブから出した色で塗られたものでした。私はこの絵を間近で見ることがありましたが、この厚塗りのカドミウム・イエローの美しさはとても魅力的でした。持続性に富むカドミウム・イエローは、このモネの絵も何世紀にもわたって次の世代まで美しさ、鮮明さを変えることはありません。

 

今日では、カドミウム・イエローは色々な明暗のものが作られています。マティスのカドミウム・イエロー・ミディアムは、1820年に初めてパリで使われた色にとても近いものです。この色は、赤と混ぜてオレンジを作るのにとても使い勝手がいいのです。ゴールデン・イエローは、美しく明るい花や、成熟した麦などの日常の自然の中で見つける事のできる色です。そして、オーカー(黄土色)に混ぜて日の光が当たる効果を色々な自然の描写に使うことができる色です。この信頼できる色を絵の具箱に入れていないアーティストたちが非常に少ないことには、そうである良い理由があるからです。

 

オーレオリン・イエロー

マティス・シリーズにオーレオリン・イエローが加わることを知った時、私はとてもワクワクしました。この色は、ぱっと見た目にはそのようには見えませんが、黄色の絵の具の中でも桁外れに美しい色です。1830年にアーティスト・カラーとして発売をしてみよう、と思った人が出てくるまで、 20年以上も前から実験室の戸棚にしまい込まれていた理由がわかるような気がします。水彩画家たちは、水を加えることでその色の特別な秘密を発見し、すぐにオーレオリン・イエローに恋に落ちてしまいました。この色は、チューブから出てきたそのままの色(マストーン)は、ガサガサで冴えない色(少し日本のからし色にも似ている色)のように見えたのですが、水で薄めることで変化が現れます。

これは、オーレオリンの珍しい特質で、水で薄めた薄塗りの時や、アンダートーンで顔料の美しさが明らかにされます。水彩画家たちはそのとても明るく鮮明なアンダートーンに興味を抱きましたが、アクリル絵の具画家たちは、アンダートーンと、マストーン(マストーンとは下の色が見えないように色を塗ることで、アンダートーンは薄く伸ばした時の色を表します)の美しい効果の違いを活用することができます。

この色は、断定的に説明をするには少々難しい色です。なぜなら、この色は二つの色が一つになっていると言っても過言ではないからです。ただ、ここで概要だけは注記したいと思います。まず始めに、科学的にはコバルトの化合物で、これはコバルト・ブルーほどの耐光性があるわけではありませんが、アーティストが手に入れることのできる色の中では、耐光性は高くなります。次に、とても美しく、キレイで、透明度の高いアンダートーンを作れる無機物の色は、グレージング・テクニック(グラッシ)に最適です。残念なことにこの顔料はとても高価な顔料ですが、他には見られないこの顔料の特質は、本物を作る上では少しの投資だと思います。

 

 

イエロー・ディープ

イエロー・ディープは、とてもリッチな黄金色と言えるイエローで、ヴィンセント・ヴァン・ゴッホのひまわりを思い出させる色です。もしも彼が生きていた時代にこの色が手に入ったなら、彼はこの色の素晴らしさに恋に落ちて、現在の私たちが彼の素晴らしひまわりの作品をもっと楽しむことになっていたでしょう。ゴッホは黄金色のクローム・イエローを使っていました。この色はとても有毒で、他の色との接触で茶色に変色してしまうこともありました。しかし、無害で耐光性に高いイエロー・ディープには、そのような問題はありません。この顔料は、ジアリライドと呼ばれる顔料で、色の分子中の炭素と水素の原子が二つ続きになっていることを表します。これによって色を変え、耐光性も高めます。

これらの色は1960年代に入手が可能になりました。それは車産業で使われる新しい色の研究に多大な投資があったからです。アーティストにとって、これは本当にありがたいことです。何故なら、車に使用される色は、強烈な屋外の環境に耐えられるように、耐光性に優れていなければなりません。このため、アーティストにとっては素晴らしい耐光性を持った顔料が手に入ることになります。イエロー・ディープは花や麦、平野や太陽、またはゴッホに影響を受けた作品などにその恩恵が受けられます。

 

イソ・イエロー

イソ・イエローは、イソインドリンの省略名で、この顔料の正式化学名の省略になっています。これはバット染料の顔料になります。バット染料とは、それらがバット(浅いそこの平らな四角形の容器)で作られたことから名付けられましたが、バット染料は耐光性の高さや、良質な特性を持っているという高い評判があります。これらの色は、とても高い染色能力を持っており、混ざり気の無いきれいな色です。

イエローと呼ばれているにもかかわらず、このイエローは赤色に寄った黄色で、オレンジにとても近い位置にあります。この色は異国の文明を思い出させる色といってもいいでしょう。そして、アンリ・ルソーがジャングルの中にいるトラの絵の色に使った色にとても似ています。さらに、クレーの水彩画の中にも見られる色で、仏教僧が纏っているガウンのサフラン色を思い起こします。そして夕焼けやマリーゴールドの花などにも見られる色です。

この色は、とても美しく、刺激を与えてくれる色です。赤と混ぜることで、ブリリアント・スカーレットを作り出したり、いろいろな黄色と混ぜることで、自然界で見つかる黄色を作ったり、バーント・シェンナと混ぜて、砂漠などに見られるアース・カラー(土を思わせる色)を作り出します。この絵の具を手にする理由はたくさんあり、この並外れた美しさを探求したいと思うことでしょう。

 

 

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黄色についてです。

いきなり明るくなりました。黄色は本当に輝くとても強い色です。太陽、ひまわりなどの花の色、果物、夕焼けや秋の紅葉などなど、自然に関連される力強い色のイメージがありますね。明るさをどんどん広げてくれるような、でも強さをコントロールするのが結構難しかったり、黄色と付き合うのは、楽しみでもあり、厄介であったりもします。色の三原色の黄色ですのでたくさんの色があります。今回は明るめの黄色のお話です。

 

 

ナポリ・イエローライト

 

古代の色、ナポリ・イエローライトは、バビロンの空中庭園の時代から使われ始めています。初めは火山の周りから集められた、火山の条件により自然発生した色でした。合成物質で作られ始めたのは、レオナルド・ダ・ヴィンチの時代、ルネッサンスです。この顔料は、耐久性に富み、鉛白のように油絵の具の柔軟性を増加させる、とても好ましい性質を持っていました。残念ながらこの顔料は、よく知られている極めて有害な顔料である、と言う重大な問題も抱えていました。最近では、健康面の問題からこの顔料の代わりに、白に黄土を混ぜて、アーティストが愛してやまないやわらかい黄色の色を作っています。

マティスのナポリ・イエローライトは、無害のホワイト、オーカー、そしてイエロー・ディーブの顔料を混合して作られています。その色は、不透明で贅沢なクリーム色をし、色を明るくするための多用途性のおかげで、たくさんの人気を集めています。純粋な白を使って他の色を明るくする場合、使いすぎる事で、色の持続力を損失していきます。例えば、赤などは、白を加えることでピンクになってしまい、色味を変えてしまいます。そのため、賢いアーティストは、白を使って明るくするという手段は最後の頼み綱で、その代わりに色相環で近くにある明るい色を使って明るくし、その色の豊かさを維持します。そのため、ナポリ・イエローは、オーカーやイエロー、オレンジ、黄色味がかった赤の色味を明るくすることにとても扱いやすい色です。スカーレット・レッドにナポリ・イエローを混ぜると、とても綺麗なサーモンピンクになり、肌色や、日没の空などにとても役立つ色になります。青に混ぜると、多くの木、特に日の光が当たった郡葉の柔らかい緑になります。この多様性により、ナポリ・イエローは、アーティストの人気を1,000年以上集めているのです。

 

 

 

ニッケル・チタン

 

1960年代に始めて製造されたこの顔料は、新しい種類の高性能ミネラル顔料に属し、徐々にアーティストにとって重要な顔料の一つになっていきました。これはチタンの酸化物、ニッケル、アンティモニーを熱して作られています。この結果、作られた色は、半透明の鮮明で綺麗なレモンイエローになります。

この色は、古くからある顔料で同じ色調のイエローライト・ハンサなどの代替として、歓迎されました。イエローライト・ハンサは、特に水彩画の効果で、とても薄い色合いをつけたものは、色あせていく傾向にあります。これはとても重要で、このような透明度の高い黄色は、グレージングや水彩画の薄いひと塗りなどに非常によく使われている色だからです。このような場合、少々高額になってもニッケル・チタン・イエローの顔料を使う事は、それだけの価値があります。なぜならこの顔料は、薄く塗られた色もその色を永続的に保持するからです。

これは美術の歴史の中でも初めて、透明度の高いレモンイエローの色調で、薄塗りをした際とても高い度合いで色の永続性を可能にしました。レモンイエローは常に花などの絵を描くときとても重要な色です。さらに、視覚上の効果として、混色し明るいライム・グリーン、グリーン寄りのイエローを日光の当たっている郡葉のように、または人間の作った物質、車や家などにも非常によく使う色味です。とても繊細で透明感のあるライムグリーを作るには、ニッケル・チタンにマティス・エメラルドを混ぜるか、セルリアン・ブルーを混ぜることで、濃度を高めることができます。

 

 

イエローライト・ハンザ

 

何世紀もの間、アーティストは信頼できる透明度のあるイエロー・ライトの色を手に入れる事が出来ませんでした。ベリー系とその他の植物を混ぜて作られた色は、すべて数年で色褪せてしまうと云う致命的な欠陥がありました。これは非常に苛立たしいものでした。なぜなら、この色はとても使い勝手のいいものだったからです。1911年、ドイツのケミストが、ハンザ・イエローとして知られる明るいレモン・イエローのアリライド・レーキ顔料 を開発しました。

ハンザという名前は、中世の言葉、ハンザ同盟(The Hanseatic League)に由来し、この長い歴史を持つ信頼できる工業製品という響きを持っている名前があてがわれたと思われています。今まで実験室で作られた質の悪い色と識別するのにも役立ちました。これは印刷業界用のインクとして開発されたのですが、アーティスト絵の具の製造会社もすぐに使用し始めました。

ハンザ・イエローは、初めての高品質の有機顔料として成功し、そこから今日アーティストたちが使っている耐光性に優れた赤や黄色の製造につながりました。最古の有機顔料として広くプロのアーティスト絵の具として使われているこの顔料は、その他の顔料の祖父の位置にいると言っても過言ではありません。

イエローライト・ハンザは、明るい寒色の透明度ある綺麗なイエローで、鮮明な薄黄緑の混色に最適です。

この透明度は、グレージング・テクニック(薄塗り)にも効果的で、水彩画の効果を得る事が出来ます。安価であるというのもアーティストにとって助かる要因の一つです。

 

 

ビスマス・イエロー

 

数年前にビスマス・イエローが製品として発表された時には、カドミウムに変わって、もっと安全な顔料と興奮させられました。なぜなら、カドミウムには、発がん性物質が含まれていると懸念されており、将来的には使用を禁止される恐れがあるからです。ビスマス・イエローは安全なだけではなく、不透明度もカドミウムに似ているという利点があります。とても綺麗な寒色のイエロー・ライトで、カドミウム・イエロー・ライトにとてもよく似ています。

そして、カドミウムの一族のように耐光性にも優れています。カドミウムは、生来暖色のイエローで、寒色の淡緑黄色にするために、硫化亜鉛を凝結させます。亜鉛は、他のカドミウムの顔料に比べて、耐光性を下げる働きがあります。ビスマス・イエローは、純粋なカドミウム・イエローと同じもしくはそれ以上の耐光性があり、カドミウム・イエロー・ライトと比べると、優れた耐光性を示します。

暖色で黄金のイエローの色が好まれる中、寒色系の明るいイエローの方がアーティストにとって使い勝手はいいのです。暖色系のイエローはオレンジを作る際にとても役に立ちますが、寒色系のイエローは緑を作るのに役立ちます。そしてこの世の中には、自然のあらゆる緑があふれており、作品作りの中で、この寒色系のイエローが役立つことの方が多いのです。もしも私が明るいイエローを選ばなければならないのなら、不透明度、永続性、多用途性、そして混色の特性からビスマス・イエローを選ぶことでしょう。

 

 

カドミウム・イエローライト

 

カドミウム・イエローが19世紀に人気を集めた際に、明るめ暗めの色の製造が可能であるかを問われることは自然なことでした。それまでに人気のあった色はジンク・イエローでしたが、信頼性に問題のある色でもありました。化学者たちは、これらの化合物が化学的に似ていることから混合が可能であると気がつきました。ジンクの硫化物は、カドミウム硫化物のおかげで保存性の信頼を上げ、カドミウム は、ジンク硫化物のおかげで淡い黄色を作り出すことができました。

これはとても美しいサクラソウの黄色で、保存性と不透明度を上げました。カドミウム・イエローに比べると、この淡いイエローの中のジンクの構成要素が、 耐光性を少し低くする結果になりましたが、この色の保存性は他の顔料よりも高いものです。そして、色味はルネッサンス時代やマニエリスムの時期に使われた、(巨匠たちの黄色)鉛すず黄色にとてもよく似た色です。この色は、その頃に唯一信頼の置ける明るい黄色として巨匠たちに使われました。

カドミウム・イエロー・ライトは、プライマリー・イエローに近く、混色で幅の広い色作りをします。自然界ではオーカーやブラウン色が多く、緑は暗いオリーブ・グリーンから明るいイエロー・グリーンまで、陽の光が群葉を撫でるようにたくさんの緑があります。カドミウム・イエロー・ライトは、土の色から最も明るいグリーンまで、このように幅の広い色作りに理想的な色になります。

 

 

 

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白について

白と言う色は、絵を描くときにとても重要な役割を果たしますよね。混色で絵の具の色のトーンを明るくしたり、カバー力を上げたり、ベールをかけたり、光を入れるなど、出来ることには限りがなく、とても重要な色になってくると思います。そんな白にも色々な種類があります。そんな白の歴史と現在の状況を知ることは、白の役割だけを見て使うだけではなく、作品に歴史的な意味付けを加えるきっかけになったらと思いまとめてみました。

 

チタン・ホワイト

ジンク・ホワイト

イリディーセント・ホワイト

アンティーク・ホワイト

オーストラリアン・ゴーストガム

アンブリーチ・チタン

 

についてのお話です。作品作りのお役に立てれば幸せです。

 

 

チタン・ホワイト

 

チタン・ホワイトは、20世紀前半に開発され、1920年にはアーティスト絵の具として出現し始めました。アーティスト達は、はじめこの新しい色に疑念を抱いていました。なぜなら開発された頃のこの色には、チョークのようになってしまうと言う問題があり、これはそれから10年かけて解決されることになったからです。しかし、この問題がなくなった段階で、この色の人気は急上昇しました。

はじめは、グワッシュやパステルなどに使われました。なぜなら鉛白はこれらの画材には向いていなかったからです。そしてこの色の純粋な白さや強さ、不透明度が理解されるようになって油絵の具でも使われるようになっていきました。この段階で一番耐光性が強い顔料であろうことがわかり始めました。ほとんどのアーティストたちは、この素晴らしい品質を好み、1940年代には、80%のアーティスト用画材のホワイトはチタン・ホワイトで作られるようになりました。

1950年代のアクリル絵の具の開発で、チタン・ホワイトの普及は世界的になり、チタン・ホワイトがこの新しい画材の基準のホワイトになりました。1970年に、鉛白の健康問題が危惧され始めたため、残りの油絵の具にもチタン・ホワイトに変わっていきました。チタン・ホワイトは鉛白に比べて品質や色だけではなく、食品着色料として使えるほどの安全性を持っていました。現在、食品、歯磨き粉や絵の具などに使われるほぼすべてのホワイト顔料の70%以上はチタンまたはその関連のもので作られています。

マティス・チタン・ホワイトは、チタン・ホワイトの良いところをすべて含んでいる絵の具です。透明なアクリルの乳剤を使うことで、チタンの二酸化物の輝き、明るさそしてその純度を最高に表すことができます。マティスのチタン・ホワイトの不透明度の高さは、顔料濃度がとても高いことを表し、純粋な白さ、保存性の高さを持っており、そして環境にも安全な絵の具になります。この色はアーティストのベストフレンドです。

 

 

 

ジンク・ホワイト

 

マティス・ストラクチャー、ジンク・ホワイトは、チタン・ホワイトと並んでとても強く鮮明な色です。ジンク・ホワイトは、寒色系のトーンを持っており、混色や透明なグレージングに最適な色です。

ジンク・ホワイトの(混色用のホワイトとしても知られている)一番の特徴は、透明度があることです。ジンク・ホワイトは、チタン・ホワイトに見られるような 強く白い色合いをつけません。

チタン・ホワイトは、混色の際一番不透明度が高く、明るい色と知られていますが、これはパステル色への移行が比較的素早く起こり、本来の色の鮮明度を低くしてしまうこともあります。この急激な混色の変化をコントロールする力がなければ、少しだけ色を明るくしたい時には、もどかしくなる可能性があります。それに対して、ジンク・ホワイトは、持ち前の透明度によって、絵の具の色を綺麗に明るく色付けするのに役立ちます。

ジンク・ホワイトは、アーティストの水彩絵の具として1834年まで受け入れられていました。しかし、それはこの色の問題点を克服する数年前のことで、伝統的な油彩絵の具の色として使われていました。水彩絵の具のジンク・ホワイトは、チャイニーズ・ホワイトとして知られています。

ジンク・ホワイトの顔料の歴史は、1782年と古く、その頃に酸化亜鉛が白の顔料として提案されました。フランスのアカデミー・デ・ディジョンのガイトン・デ・モルボーが、白の顔料と、酸化亜鉛を含む原料、白色顔料として機能する可能性のある物の報告をしました。彼は、白鉛の代わりとして酸化亜鉛の提案をしました。金属亜鉛は、もともと中国と東インドから来ていましたが、ヨーロッパで亜鉛の鉱石が見つかり、金属亜鉛の抽出が大規模に生産されました。1794年と1796年に、リバプール近郊あるハリントンのイギリス人色職人、ジョン・アトキンソンに酸化亜鉛の製造に関する特許が発行されました。

ジンク・ホワイトを使う最も良い方法は、グレージングや色味を少しずつ淡くする際に最も威力を発揮します。

 

 

 

イリディーセント・ホワイト

 

ィーセント顔料は、自動車用の絵の具を開発する化学者が、新しくユニークな色の研究をしていたことから発展し、1970年代にマイカ・チタンとして開発されました。開発当初の実験では、マイカを砕いたものを絵の具に混ぜて作っていたため、絵の具のフィルムが不安定でした。マイカ・チタンは、当初の問題をすべて解決し、耐久性に飛んだ色を産み出すことが可能になりました。初めは、マティスのメタリック・カラーのようなメタリック絵の具に使われていましたが、のちにパールのような色の開発でこの色が生まれました。そしてこの色が最もアーティストにとって有益なものとなりました。

イリディーセントは、驚くほど役に立つ色です。マティス・イリディーセント・メディウムや、パールのようなイリディーセント・ホワイトを色に混ぜることで効果を表します。自然界は輝きがあふれています。それらは、蝶や鳥の羽、光の中の水しぶき、または太陽の光そのものなど。さらに人間が作り出したものにも輝く色がたくさんあります。メタルやガラス、プラスチックなどはこの顔料を使うことでその質感を効果的に表せます、または風景画でも噴水の水の輝き、窓の反射、海辺の塩水や車や街灯の光の中での雨などと、可能性は無限になります。

 

 

 

アンティーク・ホワイト

 

この色は、初めはフォーク・アートのために作られた色と言えます。彼らはオフ・ホワイトのクリームのような柔らかなこの色を好みました。そしてファイン・アーティスト達の要望にも答えています。チタン・ホワイトは、純粋に近い白で、絵で使われる白より少し白すぎる場合があります。昔の巨匠の時代はその問題はありませんでした。なぜなら、彼らは絵の具を毎日作り、弟子達に少しのオーカーを混ぜるように指示したからでした。今日では規制のチューブ絵の具を使い、純粋な白以外の選択は少なくなりました。

マティスでは、この問題を解決するためにそれぞれユニークなオフ・ホワイトを取り揃えています。マティス・アンティーク・ホワイトは、生クリームのような色で、黄色やオレンジ、暖色系の赤の混色の際に役に立つ白です。アンティーク・ホワイトは、温かみがあり昔の巨匠たちが好んだ色です。それは鉛白にアマニ油を混ぜたような色味です。巨匠たちは、この温かみのあるハイライトを人の肌に最適であると好みました。人物や温かみのある色の混色の際に、チタン・ホワイトの代わりに、このクリームのようなアンティーク・ホワイトを使うことで、現代のアクリル絵の具画家たちに柔軟性を与えます。

 

 

オーストラリアン・ゴーストガム

 

オーストラリアン・ゴースト・ガムは、オーストラリアの雨の少ない地域によく見られるゴーストのような木の幹に見られる、柔らかな白色に合わせて作られました。多くの風景画家達は、この色を理想的なホワイトとして使います。なぜなら、自然界にある多くの明るい色は、控えめでくすみのある色です。影にたくさんの色が隠れているのと同じで、自然の白にもいろいろな色が隠れています。風景画の中での自然の色は素朴で、自己主張の高い色は稀です。オーストラリアン・ゴースト・ガムは、控えめなオーカーの色味を特徴として持っているため、風景の中の自然の色の抑えた色を作り出すのに非常に役に立ちます。

風景画用の名前を持っている色にもかかわらず、マティスのオーストライラン・ゴースト・ガムは、人物や抽象画など、あらゆるジャンルの絵画制作にも向いています。人の肌の柔らかな質感はもちろんのこと、花や織物などにも特性を発揮し、不透明で保存性の高い絵の具です。

 

 

アンブリーチ・チタン

 

アンブリーチ・チタンは、よくチタン・ホワイトの元の色という作り話が伝えられてきています。原料に含まれる不純物の茶色味を帯びた色を漂白したものが、チタン・ホワイトであるということですが、本当はもっともっと興味深い話なのです。それは、絵の具会社で起こった幸運のアクシデントから始まった新しい色なのです。1960年代に、ボクー社(レナード・ボクー氏は、ニューヨークでその時代の最先端の絵の具製造会社、ボクー・アーティスト・カラーを創業しました。デ・クーニングや、ヘレン・フランケンサーラー、モーリス・ルイス、ケネス・ノーランドなどの画家たちが、その絵の具を使っていた事で有名です。)で作られていたあるバッチのチタン・ホワイトに、アンバーかオーカーの色の汚染が起こったことから始まりました。

その色は、お店で売られてしまい、クレームが起こってしまったのですが、多くのアーティストたちが、チタン・ホワイトの純粋な白を求めると同時に、ナポリ・イエローに似ているが寒色側にあるこの珍しい色、アンブリーチ・チタンを求める声が多くなりました。このころ顔料の製造会社は、 チタン・ホワイトを原料として、熱処理による色々な色調の茶色や黄色の純粋ではない色を賢く導入する方法を発見していました。しかし、ほとんどの絵の具製造会社は、元祖となったボクー社のアクシデントのように、白にオーカーなどを混ぜてアンブリーチ・チタンを社内で作っていました。

アーティスト達は、このかすかに砂茶色を帯びたアンブリーチ・チタンの色が好きでした。ナポリ・イエローのように混色の際非常に扱いやすく、チタン・ホワイトの代わりに、ランドスケープや、人の肌の色を明るく、より柔らかくするのに使われました。

 

 

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