なんか新しいCD出てたんですってね。
もう41枚(メジャー39枚)目なんですってね。
あと「人事異動」があるんですって?
松村先輩が御昇格されたことは素直に喜んでおりますけれど。
まあ、どうでもいいや、そんなこた。僕には関係ないこと(松村先輩の昇格以外は)。
今の僕に興味があるのは、あの場所だけ。
2014年4月3日。
シアターからの2月ぶりのインビテーション。
いつものようにお賽銭を投入し、「誰かのために」ステッカーを受け取る。
大判のヤツ。3月11日からあとしばらくはおっきいのが流通するんだよね。
抽選は6巡。迷わず立ち見最前センター。
シアターで見る、三度目の「RESET」、ロビ観を入れれば四回目だ。前回は下手座席に座って、半分くらいは柱を眺めていたのだけれど、今日は違う。目の前には広々とした視界だ。
前回の「アイドルの夜明け」では前座ガールがいたんだが、今日はない。
そう、バイトの子はもういない。そうだよね、所詮バイトはバイト、使い捨てだもんね、とはイヤミの言い過ぎかしら。
それでもオバチャ、イントロが流れれば高まらずにはいられない。
小学生並みの感想を言うならば、「楽しかった」。
時折、ここに西野や岡田や岩立や彩希がいないことを寂しく思う瞬間があったけれど、やっぱりあっという間に終幕になった。
ただ前回、柱の陰に隠れて見えなかったものが見えたような気もした。
すなわち、彼女たちはTeamではない、ということ。
Teamではなく、たまたまそこに同時に居合わせた、AKBの子たち。
もちろんそれは、僕にそう思えた、という極めて個人的な感想でしかない。たまにしか現場にこないポッと出DDが何を言うかとお叱りになる向きもあろう。
でも最近見たTeam 4のステージに比べて、Team のまとまりというものがどうしても感じられなかったのだ。
たとえばいわゆる「MC」。
曲間のおしゃべりと言ってしまえばそれまでだが、公演の雰囲気を盛り上げる大切な要素である。
ただ話せばいい、というわけではない。
メンバーの話を別のメンバーが拾い、時々客に投げかける。呼吸のいい客がいればそれを利用して広げる。そうすることによって、客とメンバーの距離を縮め、客もまた公演の一部なのだという意識を醸し出さなければいけない。
ただ「もっと盛り上がって」「大きな声を出して」ではダメなのだ。
そういうMCができる背景には、メンバー同士の信頼関係、つまりはTeamとしての繋がりの強さがなくてはならない。
だが、今日のMC。
お互いに遠慮し合い、探り合い、そつなくまとめようとしているように思えた。
話しにくい「お題」だったのかもしれないが、転がりかかった話を誰も拾おうとしない。
はなはだしきは「お題」に対して「思いつかない」で終わらせてしまう。
そこに誰かから何らかのツッコミが入れば、「無」もまた「有」に昇華することもあるのだろうが(ま、たいてい失敗するのだが、nothingではなくなる)、ただ「いぇー」で流してしまう。
この辺の繋がりの希薄さは、たとえばTeam MのMCの暑苦しいほどの濃厚さに比べると天地の差がある。
かろうじてTeam らしさを取り繕おうとしていたのは、岩佐くらいだったろうか。
Team意識の欠如。
田野優花欠場のサブスティチュートがTeam 4の大森だったことがその象徴だろう。そう言えば前回僕が見た時も欠場した藤田のサブはTeam Aの谷口だった。
いわゆる「スタベン」制のTeam構成なのだから、Team Kの他のメンバーが穴を埋めるのが本来のシステムのはずだが、あっさり他Teamからの助っ人。
田野ポジションができるメンバーがいなかった、ということなんだろう。だから出来るメンバーを呼んだ、と。何よりも大事なのは公演が成立することなのだから。
だがそこにTeamとしての矜恃というものはうかがえない。
前にも触れたけれど、同じような事態に陥った時栄ではたかまさんこと阿比留李帆がスクランブル出演、これまでやったことのないポジを、その日のうちに習得して舞台に上げた。
たかまさんのスクランブルの背景には、KIIとしての強烈なTeam意識が存在する。
もっとも、現在のAKB本店に関して言えば、これだけポピュラーになり巨大化したグループにあっては、Team 意識はすでに無用の長物なのだろう。
Team Kのメンバーである、ということは、単に「RESET」公演に出ることができる、くらいの位置づけでしかないのかも知れない。
どのTeam に属しているかよりは、「テレビに出られる組」「グラビアに載せてもらえる組」に入れるかどうかの方がはるかに重要なのだろう。またぞろ「人事異動」もあるしね、帰属意識を持てって方が無理難題なんだよね。
「ペナントレースw」もぽしゃるわけだ。
でも「ドラフト」はまたやるんでしょ。今あるTeamを解体した直後に。
首尾一貫しないことにおいて首尾一貫しているのがAKBだよね。
そら中学生にも怒られますわ。
Teamについては要は僕の繰り言だ。すでにAKBのTeamは、かつてのそれとは異なった存在であると考えるべきなのだ。
それもまた、ひとつの「RESET」。
Teamの仲間の存在を否定するかのようなこの言葉もまた、秋元先生のご託宣だったのだろうか。仲間たちが/支え合った
抜け出せない/生ぬるい水
などとつらつらネガティブっぽいことを書き連ねたけれど、だからと言ってステージを楽しめなかった訳ではない。というか現場は圧倒的に楽しかったのだ。
後藤萌咲。
前回何の情報もなく「RESET」を見た時に心惹かれた少女。つーか、少女まで行ってない「こども」だよなもえきゅん。今日はこの人を見よう、決めて来ました。
やっぱりいいですね、もえきゅん。西野横道の系譜につらなるガチャガチャダンス。
後列はじっこにいても手を抜いてない。表情のつくり方も工夫していてる。
俺こういうの見てると、どんどん気持ちが高まっていくんだなあ。
ただ惜しむらくは余りに線が細くて、与えるインパクトが弱い。ちゃんと喰ってんのかなあ。
ここ乗り越えたら新たな公演モンスター登場なのだが。
相笠。
どこかで何かをこじらせてしまったらしい相笠。
かつて見せた、周りを圧倒するようなパフォーマンスを見せることはすっかりなくなってしまった相笠。
それでもTeam 4「パジャマドライブ」公演の「純情主義」のターンは鮮やかでした。
夕べの「制服レジスタンス」もよかった。
この曲、細かな所作が多いでしょ。いちいち意味ありげなフリが次から次へと連なる難曲。
相笠はそれを全く何の苦労もなさそうに、けだるそうに、綺麗に決めていく。
一緒にやっている下口は一生懸命あわせてるが、残念ながら「一生懸命」はこの歌の心からは最も遠い概念と言わざるを得ない。トリオのもう一人、宮崎はあわせようとしないというか好きなようにやってる風で、むしろその方がこの曲にはふさわしい。
ああ、思い起こせばこの曲、相笠が慕う板野のための曲だったんだよなあ。
相笠、この曲では板野を追い越したかもなあ。でもケツの「どん」はまだ△の勝ちだけど。
湯本。
前回見た「RESET」にも出ていたはずだが、この時は全然印象に残らなかった。
柱で見逃したのか、湯本が伸びたのか、すげえかっこよかった。
島田。
「ちょーぜつかわいい、しまだ」とコールされてフイた。
まあ島田は島田と呼ぶべきだよな、やっぱり。
「オケラ」の島田はよかった。
「オケラ」、要するにふられたビッチの曲でしょ。なんか髪振り乱した島田がすげえ入り込んでた。ちなみにその前曲「毒蜘蛛」は不運な処女喪失の曲。Team Kの、というかAKBの厚みって、こういうダークサイドの存在ゆえでもあったんだけどなあ。
鈴木(紫)。
すらっと伸びた手足が綺麗だった。「ジグソーパズル48」では、女神さまのようだった。もうすぐ辞めちゃうんだよな。見られてよかった。
北原。
一昨年の10月、「Waiting」公演で一回見てるはずなのだが、この時はさほど印象に残らなかった。でも夕べは何度もその目に吸い寄せられてしまった。不覚。
終演後、後藤萌咲と湯本と北原に声をかけたかったのだが、客がステージ前をぞろぞろ歩く「お見送り会」やらなかった。もうやめちゃったのかなあ。さびしいなあ。せっかく張り切ってシャレオツネクタイしてったのに。
今となっては「ハイタッチ会」の軽い握りなんて夢のまた夢だねえ。