ラムネの飲み方 | Commentarii de AKB Ameba版

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video は探せばあるんだけどね。
Tag:「『僕』の歌」

 うわーい、カギさんに誉められちった

 シロウトのブログなんてものは、そもそも自分の書きたいことを好き勝手に書くだけのものでしかないのだけれど、それでも読んでくれる人がいたり、誉めて貰ったりするというのはとっても嬉しいものですね。
 しかも誉めてくれたのが、あのカギさんとは。
 ありがとうございます。

 公演に行ったこともない新参者が何を書いているんだろうなあ、と思うことがあります。
 いい年をして誰に向けて、何のために書いているんだろうと自問することもあります。

 そんな時は

その背中を意識してみて/暖かな眼差しに気づくはず

 なるほど、つくづく人とは人との関わりの中で(のみ)生きていくもの、なのだなあ。

 ところで。
 
 Team KII、3公演めにして初めてのオリジナルセットリスト。
 これもやっぱりおめでたいおめでたい。
 
 これまでにも、新曲と出会うことは季節ごとにあったけれど、オリジナルの「新セットリスト」の開幕に遭遇したのは、考えてみたら初めてなんですよね。何しろド新規だから。

 今のAKBの状況を考えると、いわゆる「本店」のチームでまっさらなセットリストを演る、というのは途轍もなく大変なことだというのは想像に難くないです。

 ただでさえ超多忙な上位のメンバー諸君が、十数曲分のレッスンを行う時間を取れるのか(もちろん麻里子様には造作もないことですが)、とか、せっかく練習したのに、実際にシアターに立つ機会がほとんどなくて、たまーに久しぶりに舞台に出るようなはめになって、ちゃんできるのか(もちろんぱるさんは基本回っていればいいんですけど)とか。
 そう考えると、「本店」の新オリジナルセットリストというのは、当分あり得ないんだろうな、と思います(「あり得ない? ふーん、そうなの」って言ってあり得ないことをやっちゃう人たちという期待もあるんですが)。

 その代わりと言っちゃなんだが、SKEとかNMBとか、いわゆる「支店」で新セットリストをどんどんやって、活気づいて欲しい。古来よりパラダイムシフトを起こすのは周縁(AよりB、Bより4。AKBよりSKE、NMB。じゃあ、日本よかJKT、TPE?)の役割って決まってるんだから。
 
 というわけで、とにかくおめでたい新セットリスト。

いっきにラムネを飲めないだろ? /半分、半分残せばいいんだよ
炭酸抜けてぬるくなっても /胸のビー玉息が詰まるなら

 まだ公式にメディアに載ってないものを扱うのは、ちょっと反則かも知れないけど、ご祝儀と思ってカンベンしてね。

 ラムネを飲むときには、瓶のくぼみ(外からみると。内から見るとでっぱり)に、瓶の中のビー玉をひっかけて、飲み口の方に落っこちてこないようにしなくちゃいけない。

 こんなのコモン・センスだよと思ったら大間違いで、ラムネなんか飲んだことないって若い子もいっぱいいるのね。

 セットリストのタイトルを聴いた時、「ラムネってあわてて飲むとビー玉が詰まっちゃって飲めなくなるから、あわてて飲んじゃいけないんだよって、歌なのかなあ」とちょっと思ったんですけど、やっぱりそういう歌でした。
 
 秋元は、ある時は「自分の持てる全ての力を振り絞って、命がけで、夢を実現させるためにガンバレ」と励まし、またある時は「一人で背負わなくてもいいから、そんなにガンバらなくていいから、少し休みなよ」と諭す。
 ケッキョクどっちやねん、とツッコミもあるのだろうが、言うまでもなく、どっちも、です。

 ちょっとおっさん的なもの言いになるのだけど、対立する概念がぶつかると、どっちかにしなくちゃいけないって強迫に捕らわれて、どっちにもいけずに頓挫してしまう、そういう若い子が増えて来ちゃってるような気がします。肯定なら全肯定、否定なら全否定のどっちかでないと落ち着いていられないっていうか。
 
 でもテーゼ・アンチテーゼの葛藤の向こうにアウフヘーベンがあるっていうのは、何も難しいことじゃなくて、よく見ると日常茶飯に起こってることなんだよね。どっちかが勝つっていうのじゃなくて、どちらでもない一つ高いレベルの状況になっていく。ものごとが変わったり進歩する時ってのはたいていこういうもの。

 葛藤という一時的に不安定な状態を耐えなきゃいけないのがちょっと辛いんだけど、それができるのが「タフな知性」ってもんじゃないのかなあ。ゆらゆら揺れていても、風の中の柳のように決して折れずに、しなやかに振る舞えること。是非そうありたいと思うし、そうあって欲しい。
 
 KII3、今のペースで行ったら、一つ一つの曲について、時間をかけて語れる日がいつ来るのか皆目検討がつきません。某所で見かけた、彼女たちの明るい姿を見ていると、今すぐにでもいろいろ言いたくなるのですが、自重自重。

 だってまだ2006年の彼女たちとの先約があるんですもん。ゆっくり行きましょう。

大人はラムネを飲まなくなるよ/きっと、きっと嫌いじゃないけどね
忙しい日々疲れ切って/そんなビー玉なんか面倒で

 はい。仰るとおり「ラムネ」、嫌いじゃないですよ。時々飲んでますよ。
 いくら忙しい時でも、瓶の中を転がるビー玉の澄んだ音を聞きながら面倒を込みで楽しめるのが「いい大人」なんです。心配ご無用。それまで大事に歌っていて下さい。

 KIIのリーダーをはじめとするみなさんの情熱と、それに応えたPARTY主催者に心よりの敬意をこめて。